SSTリーダー初セッション! | 三芳病院のブログ

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当院は風光明媚な房総半島南端南房総市にある心のケアの専門病院です。

SSTとは、自分の生活の中での希望に対して役立つような、
人とのやり取りの中でのやり方を、
練習と実践によって身につけていくプログラムです。

SSTを行なう中では、“リーダー”と呼ばれる
治療者が存在します。

先日SSTのリーダー初級研修会に行って、
SSTリーダーにとって必要なスキルを学んできた
2人のスタッフ(作業療法士)が、
満を持してリーダーを務める時が来ました!

そのうちの1人のリーダーのセッションの様子を
リポートします。

最初のメンバーの練習(ロールプレイ)においても、
“良かった点”や、“更によくなるやり方”を
皆から挙げてもらうことなど、
リーダーとして必要な手順を
的確にこなしていました


leader01

それもあってか、メンバーもいつもと変わりない様子で
練習している様子でした


leader02


初回リーダーでこれだけこなせれば上々ですが、
「自分は『ありがとうございます』と言ってしまうことが多い」
など、セッション後に自身で振り返っていました。

(リーダーは『ありがとうございます』を言うヒマがあったら、
メンバーの良い点を具体的に言葉で伝えること、
と初級リーダー研修で学んできており、
それを忠実に実行しようとしています)


このようにセルフモニタリング
(自分で自分を客観的にとらえること)をし、
そこから自身の行動の修正につなげる、
というのはSSTにおいて重要なことですが、
それを正に体現しています。

このようなリーダーとしての振る舞いだけでなく、
治療的な関わりの方向性についても、
「~でいいんですか!?」など、
セッション後に比較的リーダー経験の長い私に
質問攻め


ただ、それらは全て、
援助の質を上げていきたい
という思いから出てくるものであると
如実に伝わってくるものであり、
むしろ頼もしい限りです。
たまに「訊き過ぎ
」と思うこともありますが…。

私自身も質問攻めに対し、答えるために思いを巡らすことで、
半ば自動的に行なっていることについても再確認させられ、
私自身のスキルアップにもつながっている思いがあります。

最終的には、SSTを1つの手段として、

メンバー個々がリカバリーを実現していくことに
つながることが、私たちの共通した願いです



文:SSTコリーダー