週末、「販売休止」で話題になっていた三つの商品を食べました。

一つは昨年から今年の2月23日まで休止(関東などの一部では販売)となっていた「CUP NOODLE トムヤムクン・ヌードル」。

この味は、シンガポール在住時によく食べた現地のインスタントラーメンに味が似ていて、美味しいと思いました。ココナッツと魚介の味が程よく、辛さや酸味はマイルドで日本人向けです。








食べながら、工場で山のように捨てられていくペヤング・ソース焼きそばの映像を思い出してしまいました。
消費者に喜んでもらうために同じように製造されたインスタント麺ですが、一つは売れすぎで休止。一つはそのまま廃棄物として処理されてしまう。
衛生上不謹慎と言われるかもしれませんが、飢えで困っている国に持って行くことは出来なかったのかと考えてしまいます(私はアフリカで、虫がたかっているようなお菓子を現地の子供たちと食べて育ちましたw)。




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残り二つはハーゲンダッツの「きなこ黒蜜」と「みたらし胡桃」。
これは現在、人気で販売休止となっているものです。
アイスと餅、そしてきな粉&黒蜜、みたらし&くるみのコンビネーションは絶品。
これは将来的に他国でも販売してもらいたいと思います。
正しく「食文化のキャッチボール」で、日本の素晴らしい味がまた広まることに繋がるはずです。

しかし、サントリー系列の商品はよく「人気で販売休止」になりますね(ハーゲンダッ・ツジャパンはサントリーが40%所有しています)。
最近では「澄み渡る梅酒」が記憶に新しいですし、「オールフリー(ビールテイスト飲料)」、「伊右衛門茶」、そして私がコンビニで「タリーズRTD(チルドコーヒー)」を販売した翌年に出した「スターバックスRTD」(サントリーが製造)も人気休止となりました。
このようなニュースがある度に、これは本当に販売予測のミスだったのか、宣伝効果を狙った意図的な戦術なのかと話題になります。事実は知る由もありませんが、それを推理する方法としては「販売再開までの期間」を見るのも一つかもしれません。
3、4か月以上かかるなら、本当に予測とサプライチェーンのキャパや在庫/リードタイムに問題があったのかもしれません。

私は売り上げ機会の損失を考えると、そのようなリスクを経営者(特に日本の)が取るとは思っていません。むしろ、デッドストックが出ることを避けるために、目標を低く見積もってしまって、後の祭りというのが実態ではないでしょうか。

最近はSNSによって、口コミ力が企業の予測を上回る事態を多々招いているのだと思います。経営者にとっては(突然大ヒットが生まれるので)嬉しくも(それが中々読めない)悩ましい時代になり、益々瞬発力がマネージメントの大切な要素になってきたのかもしれません。