最終日の朝はWORLD BANK(世界銀行)の総裁、ロバート・ゼーリック氏との座談会から始まりました。


限られた時間の中で、私が議論したかったのは世界銀行傘下のICSID (投資紛争解決国際センター)の件。


TPPにあるISDS条項(投資家対国家の紛争解決)に関して日本で心配の声が上がっており、調停・仲裁場所を第三国に設置する等の処置を考えても良いのではないかと話しました。


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「右がゼーリックさん」



この場でじっくり議論する時間はないため後日連絡をくれと連絡先を教えてもらいましたので、継続して話し合ってみたいと思います。



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「オランダ王女の息子ジェイミー伯爵(左)と、ギリシャ国会議員テオドラさん(中央)」



ダボス会議場の中を歩いていると、10日前にタイでお会いしたばかりのキティラット副首相が。「お久しぶり…ってほどでもないですね!」と15分ほど立ち話をしました。


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昼の時間はハーバード経営大学院・竹内教授のモデレートによる座談会。日本人と諸外国の参加者が集まって、日本の現状と今後について話し合いました。


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私は 「日本は現在、クロスロード(分岐点)に立っている。プロ・ビジネスの政策を取り、スピードが速まるグローバリゼーション・自由貿易の中で積極的に成長を目指していくのか。縮小する道を選ぶのか。 私は前者が正しい道だと思っている。そして、それを達成するためには日本の仕組みも変えなくてはいけない。それは、政治の変革から始めるべきで、憲法を一度も触る事すら出来ないようなマインドセットを今後は捨てなくてはいけない」と、話をさせて頂きました。
座談会が終わった後に数名の欧米人が来て「共感した」と言ってくれましたが、それを達成する道のりが非常に険しい事を実感している私は身の引き締まる思いでした。


その後、ASEANのセッションに出て、知り合いの大臣(前述の副首相、ミャンマー大臣、そしてシンガポール大臣)にお会いして、話を聞きました。



「TPPとASEAN+3は両方大切な道筋。最後はブリッジして、日本と中国を繋げることになるだろう」とのコメントがLIM大臣からありましたが、とても共感できました。やはりシンガポールは国際社会に責任を持ちながら、戦略的にFTAの推進をしているのです。


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「再会したミャンマーの工業大臣と」



最後はグーグル会長やフリードマン氏の話を聞いて、会議場での全日程を締めくくりました。


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夜は菅前総理、川口元外務大臣、竹本議員、津村議員(ダボスに来ていた国会議員が全員で集まって)、ジュネーブ日本大使と会食させて頂きました。その後は竹中平蔵さんを中心とした意見交換会に出席し、タイ・ナイトやインド・ナイト(ボリウッド)に顔を出してから部屋に戻りました。ブログを書いている現在の時刻は5AM。明日は8AMの電車に乗ってチューリッヒ空港に向かいます。