昨日の午前11時過ぎにネットでニュース検索をしていた私は、北朝鮮が「特別放送を正午に行う」という情報を見て、12時ジャストにTVをつけ、NHKにチャンネルを合わせました。
直後に金正日総書記の死亡情報が流れ、ツイッターでその情報を発信しました。



そのまま約1時間はNHKやその他の緊急報道番組にくぎ付けになりましたが、野田総理が街頭演説に向かう途中に慌てて引き返したという情報が流れて、その様子を想像し、失笑してしまいました。



北朝鮮国営テレビ、朝鮮中央放送、平壌放送は2時間前の午前10時に「正午に特別放送がある」と伝えていました。1994年の金日成主席が死去した時など、北朝鮮では重大なニュースを「特別放送」として報道するのです。その情報を入手していたにも関わらず、のこのこと新橋に街頭演説をしに出かけようとした首相は、リスクマネージメントが完全に欠如しているとしか言いようがありません。



ゾッとするのは、その特別放送が、日本に向かってミサイルを撃ち込むなどの宣戦布告だったらどうしたのでしょうか?(何事もあり得ないとは言えません) 
非常事態時には一分一秒が生死の分け目になるのです。



その後に官邸で行われた「緊急安保会議」も11分で終わったと聞いてあっけにとられました。一体それだけの時間で、何が話し合われ、何を決めることが出来たのでしょうか。
北朝鮮の動向について情報収集体制の強化をすること、米国・韓国・中国など関係国と緊密な情報共有をすること、不測の事態に備え万全の体制構築をすることの三つを指示したそうですが、それは平常時でやるべきことをリピートしているだけのような内容です。



そして、さらにガッカリしたのが、韓国大統領とは10分間電話会議をしたそうですが、安全保障の要である米国大統領とは今朝まで電話すら出来なかったこと。パフォーマンスと言われても良いのです。1分でも2分でも、いち早く電話で話し合ったという事実が信頼関係を内外にアピールし、安心感を国民にもたらすのです。



社会経験の無い野田総理は「世の中は怖い。何が起こるか分からない」という事を知らないような気がします。リスク管理のイロハを再度勉強して頂きたいと思います。