ブログネタ:2007年のベスト本

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藤森 照信, 増田 彰久
藤森照信建築

文庫や新書だと、どうしても被っちゃいそうなので、できるだけ誰も取り上げなさそうな本を紹介します。

2007年のベスト本は、藤森照信さんの建築写真集です。本当は作品集なのかもしれません。だけど、写真が多くて、専門的な知識のない僕でも、眺めていて楽しい。彼の建築は、とにかくかわいい。それに、いい意味で既存の建築とはまったく違う。例えば、ツバキ城と名づけられた建築は、屋根に芝生が生えており、屋根のてっぺんには椿の木が植えられています。僕の文だけ読んでも、たぶんピンとこないでしょう。ツバキ城の画像です。 書き忘れましたが、壁にも芝生が生えています。この写真集では、こんな建築がたくさん出てきます。そのどれもが、過去に見たことのない、類似したものさえないであろう建築です。その発想はどこから来るのかと、ちょっと気になったりもします。なんだかんだ書きましたが、この写真集で一番大事なのは、見ていて楽しいということです。藤森さんのどういう風な建築にするのかというスケッチも、また楽しいです。すごい人の思考回路を覗き見しているみたいで、得した気分です。

よかったら本屋で立ち読みして、彼のすごさを実感してみてください。できれば、僕のところから買ってほしいのですが(笑)
蒼井 優, 高橋ヨーコ
蒼井優写真集 「ダンデライオン」

最初に写真集を見たときは、蒼井優かわいいなーくらいにしか思ってなかった。もう1回見ようと、ページをめくっていると、ちょっとした違和感を覚えた。僕は、お札の肖像画みたいな写真が多いなと感じた。その違和感を確かめるために、みたびページをめくってみて、やっと違和感の元がわかった。たいていのアイドルの写真集は、笑顔のショットが多い(蒼井優の写真集しか持ってないので、想像ですが。でも、それなりにあっているはず)。それに対して、この蒼井優の写真集は笑顔のショットが2~3枚くらいしかありません(写真日記のところは除く)。ほとんどは、日常の何気ない、うとうとしていたり、ポカンと口を半開きにしていたりといったショットです。ボーっとしていてもかわいい人って得だなー。そんな風に感じます。僕なんかがボーっとしていたら、ただの無愛想でしかないですからね。


ここからは僕の想像です。写真日記のところには、笑顔のショットが本編以上にあります。ということは、高橋ヨーコさんが意図的に笑顔のショットを少なくしたはず。僕は、このことが蒼井優の独特の存在感と関係あるんじゃないかと勝手に想像します。蒼井優は女優であって、アイドルではない。そんな意図を感じさせるような写真集です。僕としてはもっと笑顔のショットが見たかったけど、素の蒼井優の表情を見ることができてよかった。作り笑顔で武装されたアイドルの写真集よりも、寒さで身を震わせる蒼井優のほうが好きだな、僕は。


んで、ここからは更なる僕の妄想です。お札の肖像画みたいな写真が多いと先に書いたんですが、蒼井優を二千円札の肖像画に起用するのはどうだろう。今の国民全員でのババ抜きみたいな状況が少しは改善されると思うのだけど。いや、完璧に無理だとわかっているけど、そんな妄想を発揮してしまうくらい肖像画っぽい写真が多いです。でも、蒼井優だけあって、樋口一葉とは全然違います。肖像画っぽくても、蒼井優はかわいいです。

成美堂出版編集部
モノができる仕組み事典

工場見学ができちゃう本です。しかも仕組みについても図解で詳しく教えてくれます。個人的に今は工場ブームだと思っている(熱血!平成教育学院や第二アサ(秘)ジャーナルで工場見学がやっている)ので、一気にいろいろ知ることができる本書はとても素晴らしい。


久しぶりの更新だな。以前のように毎日書評を書くのは自分にとって負担が大きいので、今度は無理のないペースで更新していきます。ほそぼそとでも続けることが大事ですもんね。
テストが終わり、夏休みに入ったので、これからは以前のようなペースで更新できると思います。不安定なブログですが、どうぞよろしくお願いします。
西村 博之
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14)

タイトルで笑ってしまったけど、内容は至極まっとうです。web2.0に踊らされてる人には、いい治療薬となるんではないでしょうか。



久しぶりの書評が、すっごい適当でごめんなさい。全然書評を書いてなかったので、書き方を忘れてしまいました。8月になると夏休みで比較的ヒマだから、その辺から再開していこうかと思います。
歌田 明弘
ネットはテレビをどう呑みこむのか?

 ネットがテレビを呑み込むことは決まっている。そういうメッセージが感じられるタイトルです。しかしながら、そのような記述は本文中には見受けられません。タイトルと中身が乖離しています。内容を反映させたタイトルなら、「テレビとネットの未来について」ぐらいがちょうどいいでしょう。元が雑誌の連載のため、全体としては構造化しきれていない印象を受けますが、幅広いテーマを扱っているのが僕にはよかったです。



 ネットとテレビを取り扱っている本なのですが、やはりというか僕の興味はネット方面に集中しました。これは僕がテレビをあまり見ないということも関係していると思うし、テレビは既得権益の争いばかりで、未来を考えてもおもしろくないということが影響しているのでしょう。ただ、ウェブにしても明るい未来が待っているかといえば、そうとも言い切れない。今のウェブのあり方について本文から引用します。


文章を書いたり動画をアップしている人びとよりも、コンテンツを流通させる場を作った人たちが金銭的により大きな見返りを得られるというのが、いまのウェブのありようだ。(注:太字は引用者による)

いくら素晴らしい動画を作っても、動画製作者には特に見返りはないのです。この問題はかなり大きいと感じます。テレビがネットで動画を流しても、コンテンツを流通させる場を作っている人が儲かる。これが改善されないと、ネット上の情報で質のいいものを定期的に提供していこう、と考える意欲ある人が減ってしまわないかが心配です。



 テレビとネットの未来を知りたい人にぜひお薦め。

 著者のブログ で、本書の元になった週刊アスキーに連載中のコラムが無料で読めるので、興味のある方はご覧になってください。

 
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藤原 和博
人生の教科書〈人間関係〉

 人間関係で悩んでいる人にとっては、傷を癒してくれるようなやさしいエッセイが本書には載っています。傷を癒すといっても、傷をなめあうような進展のないものとは違い、読んだあとには、がんばってなんとかしようという気分にさせてくれる本です。正直なところ僕と考えが似すぎていて参考になる箇所は多くはなかったのですが、それでも自分の人間関係のあり方が自分の好む方向と一致していることが確認できてよかった。藤原和博氏の著作は、僕の心に響くものがあるので読んでいておもしろい。僕も氏のように、人の心を揺さぶることができる人になりたいな。
 
編集会議 2007年 07月号 [雑誌]

 特集のニッポンのカリスマ・ブロガーが気になったので、とりあえず購入してみました。結論からいってしまえば、僕にとっては買うほどのものではなかった、というのが正直なところです。話は飛んで、そもそも僕は雑誌というものをほとんど読みません。大体において雑誌は、そしてその特集も、僕にとっては読み応えがない。雑誌の特集を読むくらいなら、そのテーマについて扱っている書籍を読んだほうがいいと思う人間なのです。この雑誌についても、ほぼ同様の感想を持ちました。つまり、読み応えのない特集だったというわけです。


 とまあ特集に関してはあまり納得のいくものではありませんでした。ある程度ブログに関する本を読んでいたから読み応えがなく感じたのかもしれません。しかし、僕にとっては、特集以外の記事がおもしろかった。それは、雑誌の創刊に関するtopicsだったり、世界のメディア事情に関する記事だったり。個人的に意外に感じたのが、ウェブに関する記事が多いことです。雑誌もウェブを駆使して、生き残りに邁進してるんだなということが感じられました。


 最初に否定的なことを書いたのですが、僕はこの雑誌は好きです。値段が880円ではなく、600円以下だったら毎号買うでしょう。とりあえず、要チェックな雑誌であることは間違いありません。僕のように毎号買うわけではない人も、とりあえずウェブの編集会議 はチェックしておきましょう。今日の書評に関連する記事として、カリスマ・ブロガーから学ぶ編集術を紹介!! に本書で紹介されているカリスマブロガーのブログへのリンクがあります。30人紹介されていますが、日本人は5人なのであまり参考にならないかも。それでも一応見てみることをお薦めします。

 ブロガー本としてはアルファブロガー が断然お薦めです。リンク先は僕の書評なので、よかったら読んでみてください。また、完全なブロガー本ではありませんが、クチコミの技術 もブログを続けていくうえで参考になる知識が満載。

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 ブログの更新について、少し間隔があいてしまうことがありました。それでも、なんとか続いているので良しとします。やっぱり毎日続けるのって難しい。学生なので、比較的ヒマなはずなんだけど。

■アクセス数の多かった記事ベスト5

1、日本人の足を速くする
ダントツのトップです。原因は、為末選手のブログにトラックバックを送ったこと、ウェブで一番早く書評をアップしたこと。この2つが大きい気がします。特に前者からのアクセス数は結構なものがありました。

2、官僚とメディア
正直なところ意外でした。検索ワードで上位どころか下位にも出てこないのに、なんでこんなにアクセス数が伸びたのか不明です。

3、オシムジャパンよ!
これも特に理由はわかりません。軽く読めそうだから、伸びたのかな。

4、お薦めの書評ブログ
これは、結構気合を入れて書いたので納得です。紹介したブログを書いている人からのコメントもあり、非常におもしろい体験をしました。苦し紛れの策でしたが、案外悪くないのかも。

5、差別原論
これもなんでかはわかりません。まあでもおもしろいので読んでみて損はないです。


■星5つの本

世界をよくする現代思想入門
1つというのはさびしいですが、こういう月もあるでしょう。


■アメブロのランキング

ジャンル別で119位。先月はラッキーがあったので、本来の実力はこのくらいか。6月にはいってからあまり更新していないけど、アクセス数ががくんと下がらないのは、うれしいですね。おそらく今までの書評の蓄積が効いているんだろうな。地道な努力がやっと実ってきたようです。これからもボチボチがんばるか。
石井 裕之
なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべて

 マジシャンも使ってるテクニックだ!! 立ち読みしててそう感じました。マジシャンは自分が選んでほしいものを、さも相手に自由に選ばせたかのように錯覚させます。そのテクニックを日常会話にまで応用して、相手に知られず自分の思い通りに会話をコントロールするのが本書の狙いです。

 読んでいてなるほど!!と感じる箇所がいくつかありましたが、実際の会話に応用するとなると難しいだろうな。マジックでもそうだけど、方法がわかってもすぐに出来るわけじゃない。何十回も練習してやっと自然と出来るようになるのです。会話や文章は誰でもある程度できてしまうため、練習なんかいらないと思ってしまいがちです。しかし、それは間違い。文章といえども訓練しないと小学生の作文のような文章しか書けません。現にそのようなブログが意外と頻繁に目に付きます。会話も同様です。訓練しないと小学生とまではいいませんが、稚拙な会話になってしまいます。

 本書には訓練の方法が欠如しているので、役立てようと思ったらお薦めしません。内容も根拠のない経験則が多いので、どの程度実用性があるかは不明です。が、いろんな会話のテクニックもあるんだということが知りたければ読んでみるのもいいでしょう。

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