湛水直播 | おらほの田んぼブログ ~ 有限会社 くりこま高原ファーム(宮城県栗原市栗駒)

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まだ田植は終わっていませんが、
昨日今日と、「湛水直播(たんすいちょくは)」という播種作業をしました。

種籾をカルパー(過酸化カルシュウム)コーティングしたのが
上の写真になります。
稲の苗を育て、移植する栽培に比べ直接種籾を田んぼに播く事によって
育苗労力の軽減になるといわれています。

カルパーは、泥の中に播くため、芽が地上に出るまでの
酸素供給剤になります。

 
オペレータは功(イサオ)さんです。

 

苗を移植するのと同様に、肥料と一緒に播いて行きます。
筋状に播いて、やわらかい泥を上にかぶせるので、
条の跡しか見えませんね。
種籾の減り具合による、感が頼りの作業です。

苗の移植栽培に比べ、育苗の労力が軽減される技術ですが
鳥害、雑草対策、収量の低下、倒伏しやすい、など
いろいろな課題がまだありますし、
何しろ、芽が地上に出てくるまで大変不安で
その芽も最初は非常に弱々しく、
一般の農家では、我慢しきれなくなり
移植栽培に植えなおすという話をよく聞きます。
それらが、普及しがたい要因だと思います。

去年、発芽が思わしくなく失敗した圃場もありました。
さて、今年はどうでしょうか・・・
五十嵐 晃