涼宮ハルヒの消失観た。
凄いね。
作り込みが半端ない。
全体的な完成度が物凄く高い。
背景から小道具、各キャラクタの動作や描写が本気。
特にラスト手前のキョンの自問自答シーンは最近のアニメでも屈指の出来だと思う。
物語的にも、キョンが当事者側を意識する為の重要な話。
今までドラえもん的立ち位置だった長門も、よりキョンに近い場所に移動した。
内容としては、実はすごく単純で。
頑張りゃ望んでいる世界を掴み取れる。
ただそれだけ。
今まで気取って一歩引いて見ていた世界も、本当に一歩引いた立ち位置に移動させられると、それが如何に魅力的で望んでも手に入らないものであったかが理解させられる。
公園で大人朝比奈さんと会話するシーンなんてもろにそれだよね。
本来なら大人が感じるような、過去の生活を懐かしむ心境を世界の改変としてまだ子供のキョンに与える。
多少じじくさくはあるけど、子供が子供の世界の面白さや短さを感じるには最適なんじゃないかな。
ただ個人的に腑に落ちないのは。
長門経由でキョンの中のハルヒの絶対性が高まったこと。
これじゃ長門もストレス溜まるわな。
自分もヒロインの一人でありながら、結局はメインヒロインの引き立て役になってしまう。
ある種ジレンマ的な循環。
ハルヒのタイムパラドックスネタはかなり好き。
典型的なタイムパラドックスでありながら、そこにラノベらしさがピリっと効いてる。
ラノベでありながらきちんとSFしてるし、ラノベ的なSFとしても完成してる。
しかし何と言っても朝倉さんだね。
ナイフのシーンのクルっと回るところなんてもうマジ女神。
ナイフの女神。
作画はハルヒ2期とけいおんの中間くらいの感じ。
まだ1期ハルヒらしさが濃かったかな。
あとCGで動かしてる感満載のシーンがあるのはまあ演出と思えば。
もう少し滑らかに動かしても良かったんじゃないかな。
あ、あえて他のシーンとの差別化であの動きということもあるのか。
これはとにかく面白い作品。
買って良かったよ。
出来れば劇場で観ておけばよかった。
後地味に声優としての杉田智和の凄さを見た。
キョンの自問自答シーンは杉田の演技と画面の演出が神がかり。
一緒に買ったTV版のBOXも観ようかな。