『長くつ下のピッピ』 学校へ行く必要ってほんとにあるのかな? | 手当たり次第の本棚

『長くつ下のピッピ』 学校へ行く必要ってほんとにあるのかな?

ピッピは、常識はずれの女の子だ。
いや、これは、大人から見たピッピ。

ピッピは、自由な女の子だ。
これが、子供から見たピッピ。

なにより、彼女は、学校になんぞ通っていないのだ。
しかも、それでまったく不自由していない。
うるさい両親はいないし、ツギハギ荘という一風かわった家で、ひとりぐらしをしている。

ピッピの話が大好きだ!
子供がそう思うのは、やっぱり、ピッピのように、自由奔放に暮らしてみたいからじゃないかなあ、と思う。
いわば、夏休みに裏山にのぼって、自分たちの手で「小屋」(ていうか秘密基地)を作る。
その発展版が、ピッピの生活なのだ。

ピッピのすごさは、他にもある。
なんたって、小学生くらいの子供がひとりぐらしをしていて、学校にも行っていないのだから、大人が干渉しようとするのは、社会的に見て、あたりまえ。
子供は、すべからく管理されるべき存在だからな。
ところが、ピッピは、そういう大人に対して、一歩も引くことがないのだ!

しょせん、大人に勝つことができない子供にとって、ピッピの一番スゴイところは、この点じゃないだろうか。
ピッピが世界一強いのは、近所の大人に負けないからなのだ(笑)。
そして、彼女の冒険を見ていると、ほんと、小学校なんぞに通うのは、ばからしく思えてきちゃうんだよね。
いいじゃん。
学校なんか行かなくってもさ。
ほら、ピッピを見てみろよ!

そして、ツギハギ荘、これがまた魅力的。
大きくてがらんどうの木があったりするかと思えば、家の中にもなんだか不思議なものがたくさんある。
ピッピのお父さんが船長だから、船にのって外国から来たものも、さぞかしたくさんあるのに違いない。
エキゾチックな文物は、子供でなくても、魅力いっぱいに見えるはずだ。

さて、ピッピの魅力。
すごい力もちで、
ステキなボロ家に住んでいて、
馬を一頭もっていて、
お父さんが船長で、
ピッピ自身は何不自由ないひとりぐらしで、
小学校には通っていない!

どれかひとつを自分に適用できるとしたら、どれを選びます( ‥)/?


著者: リンドグレーン, 大塚 勇三, 桜井 誠
タイトル: 長くつ下のピッピ―世界一つよい女の子