ソウル訪問記 その4 ソウル首都圏電鉄 | せき@息抜きブログ

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議政府へのアクセスとして乗った&急行運転の実乗で乗った首都圏電鉄(ソウル市内の地下鉄&近郊電車)ですが、その道中で珍しい電車にも巡り逢ったりして。

まずは議政府へ向かう急行電車は、この車両でした。


311000系初期車でした。電車のデザインは日本の国鉄201系を思わせるものですが、制御方式はVVVF。ステンレス製の近代的な電車です。この形式はデザインにバリエーションがあり、折り返しソウル市内ゆき急行は同形式ながら新デザインの車両でした。

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こちらは丸っこいデザインから「トングリ(韓国語で丸っこいの意)」とか、自動車のマティス(韓国車)に似ていることからマティス車と呼ばれる後期型。側面も扉間の窓が一枚構成となり、かなり近代的な印象になっています。制御方式も最新のものになっており、もはや初期車とは別形式に近いものです。

で、この電車から乗り換えた折り返し電車は、今度は最古参のもので…

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こちらはソウルメトロ社の1000系。日本の技術供与で作られた車両で、国鉄301系をベースにして交直流対応にしたもの。この車両は初期抵抗車と呼ばれる301系そのものだった車両の、最後期に作られたもの(増結対応で増備したもの)を寄せ集めて組成した編成で、先頭車は改造車なので201系風の顔つきですが、足回りは301系と同様。なかなか古臭い電車です。30年ルール(鉄道車両は製造後30年で廃車にする)がある韓国では、貴重な車両です。

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車内は火災対策で改装され近代的になっていますが、座席は防火を意識するあまりステンレス製に…。寒々しい見た目ですが、実は夏が問題で「汗でベタついて気持ち悪い」と嫌われているそうです。最近の形式は難燃モケット貼りになっています。

ちなみに抵抗車グループはソウルメトロKORAILでほぼ共通の車両が使われており、KORAILでは後期抵抗車が活躍中です。画像は初期抵抗車ソウルメトロ1000系と並んだKORAILの1000系電車です。

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さて、議政府からKTXに乗るべく移動する際に乗ったのが、光明シャトル
これは都市圏鉄道とつながっていなかったKTX光明駅の利用促進をと企画された、都市圏鉄道からの直通電車。信号システムが電鉄線と異なるKTX(高速鉄道)専用線に乗り入れる、世界でも希有な電車です。

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異なる信号システムの路線への直通ということですが、高速鉄道用のキャブシグナルを都市圏鉄道用のATS信号に読み替え、地上の色灯式信号及び車両へのATS信号として送出しているそうです。なので車両は電鉄のどれもが直通可能なのですが、現在は4両編成の専用車が充てられています。こちらは事故廃車が発生した編成の中間車を活用したもので、車内もドア上モニターなどKORAIL車としては最新の設備になっています。座席は先述のソウルメトロ1000系などのステンレスシートから進化した、モケット張りのバケットシートになっています。

ということで、都市圏電車を少々ご案内しました。
この次は、新型KTX(KTX山川)をご紹介しますが、また後日。

その5へつづく。