人類は風前の灯だ


この肉体幽体の感じでみたら、実に危うい。一触即発、ちょっと間違ったらそこで戦争が始まります。ベルリンも実に危い。朝鮮が危い。
北鮮には中共がついている。ソ連がついているから、韓国は北鮮にせめられたら、一日で一押ですよ。誰れが韓国を守るのか、アメリカがまともに守るだろうか。危いものです。守らないかも知れない。では誰れが守るのか。日本になります。貧弱な自衛隊に韓国が守れますか。それに日本の自衛隊員を傷つけてまで、韓国を救う気がするだろうか。しかしません。誰れも救う気にならないでしょ。今の日本人の気持としならば、韓国や中国やそんなことどうでもいいでしょ。自分の国だけのことしか考えていません。本当は自分達の平和だけしか考えていません。内閣をはじめ自分の国が無事であるように、という以外は考えられないのですね。それは人間の業生でしかたがありません。
自分の国はどうでもいいから、韓国救いたい、そんなことを思う人はありやしない。アメリカはアメリカで日本を救おうと思っているわけじゃない。韓国を救おうと思っているわけじゃない。韓国がやられ、日本がやられてしまったら、アメリカは危くなるから手を出さなければならないだろう。ベルリンならベルリン、西ドイツを救いたいわけじゃない。自分達が押されてしまうから、不利になるからベルリン問題にも口を出すんだし、いろいろ口を出すわけです。
だからどこの国でも本当に世界平和を願っているのではなくて、自分の国が安泰であるようにということだけなのですよ。アメリカならアメリカは、例えば韓国が北鮮に攻められた場合、手を出せば損だと思えば日本にやらせて手を出しませんよ。韓国がやられればそのままズルズルと日本にも武力じゃなくて来ます。思想的に入ってくる。それから自衛隊なら自衛隊が出ていって、助けたとすれば今度は爆弾が日本に落ちてくるわけです。今そういう事態なのです。だから日本をはじめ世界人類というものは、風前の灯なんですよ。


人類の運命を修正する


横の波の流れとしては、幽界にそれが現れているのです。それが現われてしまったら宇宙人も守護神もありゃしない。幽界のその様相が現われたらこの世は終りです。そんなとろいことをしているわけにはいかない。横の波がそこまで来ないうちに、パッとその波を防ぐものがなければならない。その波を防ぐものは何かというと、世界平和の祈りの波、光の波でその業想念の現われるのを防いで、どんどん消してゆく。例えばベルリンならばベルリンの前線の司令官がいて、危い、パンとやろうとするところを、光がいって、やるのをよそうと変える。フルシチョフが変なことをいおうとする。パッと光の波がいって、言葉が変ってくる。という風に防いでいるんですよ。
世界平和の祈りのひびきというのは、ケネディの言葉とかフルシチョフの言葉だとか、重要な人の不穏の動きをみんな封じているのですよ。それで今迄戦争にならないで済んでいるのです。
幽界では戦争になって、大変なことになっているんです。幽界に出来ているものを、現実界に現わさないために、世界平和の祈りが光となって幽界と肉体界を遮断しているわけです。フィルムなって写し出されようとするものを、切って修正する。写し出されようとすると切って修正している。
ところが後から業が現われようとする。祈りの光だけでも防げるけれども、まだこれだけでは心もとないわけです。それで現実的な面でどうするかいうというと、宇宙人と緊密なる連絡をとって、宇宙科学であらゆる兵器を使えないようにする。もう使えないんだぞということを、ソ連にも米国にもフランスにもイギリスにもみんなに示せば、戦争はなくなりますよ。武器が全然使えなくなるようなことになれば、宇宙人の科学に対して恐れをなすでしょう。そしたらば手が出せないでしようね。手が出なければ交渉が成り立つでしょ。そうすると今度宇宙人が仲に立って、日本なら日本が中心になって、平和の交渉をしようじゃないか、アメリカさんソビエットさん中共さん、みんな集まりなさい。と日本がイニシアチーブ(主導権)をとって、平和の交渉が出来るでしょ。もうそれ以外にない。

編者註・・・あくまでも昭和36年の時点での世界情勢を踏まえ、また当時の世界平和の祈りによる地球上の人類の意識のステージを踏まえての、話者である五井先生の洞察にもとづくお話であるという点は、十分にご理解ください。


『白光』誌 1961年10月号より