「旅のことば 認知症とともによりよく生きるためのヒント」を読んで、最初のページから納得共感していました。
確かに認知症になるということは、新たな旅のはじまりだ、と。
家族の旅というのは、それぞれのしたいことをしたり、時には誰かのために我慢したり、そしてともに楽しんだり、未知の世界へ飛び出していく不安とわくわくと、でも家族と一緒だからなんとかなるという安心感があったり、意見が合わなくて喧嘩したり、単独行動もあったり。
私は両親と妹たちと道中それぞれに相方ができ相方の家族も、両親の兄弟姉妹も時に参加してメンバーも増減、なかなかの珍道中。そして、まだまだ現在進行形です(笑)
それで思うことは、確かに失うものもありましたが、これまでのままだったら得られない貴重な経験やつながりや絆をつくってきたという自信がつきました。
私は、自分だけで認知症両親の介護を背負うのではなく、姉妹でときに親族とも分かち合っていろいろな支え方があることを学びました。それぞれの得意分野やできることをつなげて助け合うという本質を知ることができたように思います。
また、介護や医療関係者の方々と関わることで専門的な知識や知識のいかし方を実践しながら学び応用することを覚えました。これは、なかなか素敵なスキルだと個人的に思っています。
こうして両親や家族や関係者の方々と過ごしてきた時間は私にとってかけがえのない時間で、積極的に自分が旅のリーダーとなったことで物事を俯瞰する視点や今すべきことの優先順位、準備に必要なモノ人の詳細をすぐに想定できる力が養われたと思います。それは、自分の人生を豊かにしていると思えることです。
いつどんな状況でも笑いをみいだせる力もつきました(笑)
いつでも笑顔になれる自分も知りました。
自分が笑顔になれば相手も笑顔にならずにいられないことも知りました。
なかには私がいつも半笑いだとかいう世間の荒波にもまれすぎてひねくれた方にもお会いしましたけど(笑)
新しい旅をはじめた方もこれからの方も、この本を読んで語り合ってみませんか?
本の装丁が優しく、本の中も優しさがたくさんつまっていて、とても読みやすいのです。
そうして、私はこうしてみようかな?こんなことができるんじゃない?と、自然と前向きになれるようになっているのです。
難しいことばはありません。誰にでもわかることばで書かれています。
これは旅のガイド本。
旅をつくりあげるのは読者ひとりひとり。
あなたもあなたのストーリーを綴れますよ!綴ってみませんか?
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松元佳子
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