【信州大学繊維学部教授 中本信忠 朝日新聞2003.1.19】


【美味しい水道水作りに挑め】

 「 水道局が水道原水の清水をペットボトルで売り出した、という記事を見て驚

  いた。 自らの高度な浄水処理技術を信用していない証拠ではないか。

   戦前は英国方式の緩速濾過処理が主流だった。ゆっくりと砂で濾過する自

  然界の仕組みを取り入れた方法だ。原水中の有機物を生物群集の働きで時

  間をかけて分解し、細菌などが繁殖する栄養源をなくす。刺激がなく、おいしい

  水だった。

   ところが今の水は『安全のため』と塩素消毒し、蛇口で塩素が検出されなくて

  はいけない。戦後、米軍の監視下で残留塩素保持を義務づけられ、それを守

  っている。

   人間には安全といわれる濃度でも、金魚のような小さな生物は死ぬことがあ

  る消費者は塩素臭い水に本能的に危険を感じるのか、ペットボトルの水を買

  い求めるようになった。

   ヨーロッパでは、塩素消毒で発がん物質ができることがわかり、塩素処理を

  しなくなってきた。その結果、水道水を生で飲む人が増えだした。

   各国の水道技術者は、戦後主流になった米国方式(薬品処理による浄化処

  理)の限界に気付き始めた。細菌よりも小さな穴の膜で濾過し、水道水をつく

  ろうとしている。しかし、これでは溶けている臭い物質などを除けない。膨大な

  経費をかけ、飲まれない水道水をつくるだけだ

   現代の水道技術は、明治時代に日本が導入した英国式の技術より劣ってい

  るように思う。水道技術は進歩してきたのではなく、後退してきたのではなかろ

  うか。

   群馬県高崎市では明治時代の浄水施設が現役で、おいしい飲み水を供給し

  ている。最新技術だからいいというのではなく、本当に飲みたい水を作る方法

  は何か、根本から考え直す必要がある。」終わり







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