超お久しぶりの更新です。
今回は創造者の存在について考えさせられたことを書いてみます。
ちょっと前にNHKで、「病の起源」という番組がありました。
この中で「人間は何故、脳卒中になるのか?」について取り上げられていました。
地球上のすべての生物の中で、脳卒中になるのは人間だけです。
人間の脳は非常に巨大で、しかも大量の酸素を必要としています。
ですから当然、大量の血液も必要になるわけです。
しかし、脳の血管は、大量に流れる血流に対して余りにぜい弱な構造です。
血管は大量の血流に対応できるほど、太くありません。
他の生物と同じように、人間の脳の血管は細いままです。
ですから、血管の枝別れの部分にコブが出来てしまい、それが破れて脳卒中を起こしてしまいます。
番組の中では、進化の過程で人間は急速に脳を巨大化させたけれども、あまりに進化のスピードが早過ぎて、血管の進化がそれに追いついていない、と説明されていました。
さて、もしもエホバという神が人間を創造したのなら、どうして最初から脳の血管を丈夫な構造に作らなかったんでしょうか?
人間の脳を大きく造ったのなら、血管も太く丈夫にしなければいけないことに神は気付かなかったんでしょうか?
ものみの塔協会は、自然界に関する記事を載せる度に、創造者の存在を強調します。
私たち人間を含め、すべてのものはくすしく造られている、と言います。
確かに驚嘆すべき構造は数知れません。
でも一方で、人間の脳の血管のように、合理的ではない構造も自然界には数多くあります。
自然界を偏見のない見方で調べるなら、創造者の存在よりも、進化を肯定する証拠の方が圧倒的に多いのではないかと思います。
私たち人類が脳卒中という病気に苦しめられるのは、ウィルスや細菌の影響ではありません。
構造の問題なんです。
つまり、神によって造られたことを強力に否定していると思います。
さらにリチャード・ドーキンスの「進化の存在証明」の11章を読むと、生物の体に刻まれた進化の証拠をたくさん知ることができます。
人間の体を含め、自然界は非常に素晴らしいものです。
でもそれは、「くすしく造られた」からではなく、37億年という気が遠くなる時間をかけて、「命」が
したたかに生き抜いて造り上げてきた傑作ではないかと思います。
意図的に造り上げたわけではないから、当然合理的でなかったり、ひずみが生じたりします。
私たちの周りの世界はそういうものだと思います。