今思えば、私の精神年齢が一番大人だったのは中学生の頃だったかもしれません。
中学に入ると毎週面会に来ていた家族も隔週、隔々週と頻度が減っていきました。
入院生活にも慣れ、寂しくないと言えば嘘になるけどそんなに家が恋しいとも思わなくなりました。
「病気になったのは自分への試練だ」
「こういう環境で、自分は人として成長していくんだ。これは神様からのプレゼントだ」
と、いうようなことを思って生活していました。
そんなある日、わたしは一人で洗濯をしていました。
病院はいわば「寮」みたいなところだったので、小学生のときから洗濯は自分でしていました。
洗濯物を干していると、見たことがないオバサンがやってきました。
「あなた、何年生?」
「中2です」
「ふーん… 小学生だと思ったわ」
それだけ言うと、オバサンは去って行きました。
ことのきわたしは身長141cm。プレドニンを飲み始めてから1cmも伸びていません。
わたしがいた病棟は、幼い頃からプレドニンを飲んでいる子がたくさんいたので
わたしだけが飛びぬけて小さい訳ではありませんでした。
腎不全の同級生の男の子は120cmちょっとしかなく、そんな子はわたしも含めたくさんいました。
こういう発言をするということは入院患者の保護者ではなさそうです。
今考えても不思議です。
外部の人でしょうか。
何かストレスでもあって子供に対して傷つくことを言い、それを発散させたかったのでしょうか。
更年期でイライラしてたんでしょうか。
わかりません…
これがわたしの身長コンプレックスを形作る最初のトラウマとなりました。
その後、外泊して地元に帰っていたとき、中学生なので大人料金でバスに乗ったら
運転手に「あんた中学生なの?小学生かと思った」
と言われたこともあります。
大人でもちゃんとしてない人はたくさんいて、子供という弱者に(というか弱者だからこそ)
攻撃し自分の鬱憤を晴らす人がいるんだな って学びました。
低能な人種ですがそんなクズに傷つけられる自分も嫌でした。