【NHKスペシャル】 うつ病のメカニズム 天敵から身を守る機能が暴走している | たまごの殻のなかで

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ちょっとメンタル弱いかも。
でも、生きていくんだろうな。
そんな、日々の記録。

こんばんは。
ちょっと気になったので、視聴しながらざざっとまとめてみました。

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10月20日(日)21:00~21:50放送
NHKスペシャル「病の起源 うつ病~防衛本能がもたらす宿命~」

~要点~

うつ病は、扁桃体の活動によりストレスホルモンが過剰に分泌されることによって引き起こされる。
扁桃体の活動を活発にさせる要因は、「天敵+孤独+記憶+言葉」。

~内容~
■うつ病とは?
抑うつ気分が2週間以上続くとうつ病と診断される。
世界の患者数は3億5千万人に達し、日本でもこの10年あまりで2倍に急増している。

■うつ病の原因は
脳に原因があることが近年分かった。

患者さんの脳を見てみた結果
→扁桃体の活動が強い。
→恐怖や不安の症状が強くなる

■うつ病の由来は魚時代にさかのぼる
5億2千年前、誕生したのが人類の遠い祖先、魚。
魚は、節足動物と違い、脳を持った。
天敵から身を守るための機能として扁桃体を持った。

敵が近付くと扁桃体が反応→ストレスホルモンを分泌する→逃げる

魚も、天敵の魚と1カ月生活することによってうつ状態になる。
このとき、ストレスホルモンが大量に出続けていたことがわかった。

ストレスホルモンが過剰にあると、脳の神経細胞がダメージをうける。
そして、情報伝達の機能が障害をうける。

■うつ病のメカニズム
ストレスを受ける→扁桃体が過剰反応→ストレスホルモンが過剰に分泌される→神経細胞に必要な栄養が減少→神経細胞が縮む→意欲や行動の低下をまねく

■人間と扁桃体
哺乳類の扁桃体は、「天敵」以外にも反応するようになった。それは、「孤独」。
そして、370年前アウストラロピテクスの時代、「記憶」にも反応するようになった。
厳しい環境を生き残るために、恐怖の記憶が重要になった。

扁桃体は、記憶をつかさどる海馬と強い結びつきをもっている。
扁桃体が激しく活動した際、海馬で強く記憶される。
恐怖の記憶は繰り返し思い出すと、扁桃体を激しく活動させる。

さらに、進化の際にブローカ野(言語をつかさどる)を手に入れた。
「言葉」が分かるようになったことで、他人から聞いた言葉からも扁桃体が活動するようになった。

人類はうつ病の原因をつぎつぎと抱え込んできたのだ。

■うつ病に無縁な人々
ハッザの人々。
うつ病と無縁な理由は、その生活にある。
彼らの生活はきわめて平等。なので、現代の人々がもつ悩みがない。
"平等"がうつ病を防ぐ。

■人類が歩んだうつ病への道
その始まりは、メソポタミア文明にあると考えられている。
権力と富を持つ者と、持たざる者、そこには明確な貧富の差がある。
狩猟採集社会では平等に分けられていたものが、文明社会では平等ではなくなった。
こうしてストレスが多くなった。そして、この社会の仕組みが世界に広がっていった。

現在は、職業の違いがうつ病に関係することがわかっている。
1400人を調査した結果
→医師や弁護士などの、自分の意思で仕事を行う専門職だと少ない。
 営業や事務職、非技能職などの上司の指示で仕事をする職業では多い。
立場の低い人は常にストレスにさらされている。

(以下、橋爪さんの言葉)
競争、ねたみ、孤独、不況、いじめ…すべて文明が生み出して、それによりうつ病が生み出されていたのか。
うつ病はつかみどころのない病気だと思ったいたが、扁桃体が原因だったのか。
では、解決策は?

■うつ病の最新治療
・DBS(脳深部刺激)
ドイツで行われた。
ペースメーカーなどを埋め込み、扁桃体を刺激する。

・TLC(生活改善療法)
社会的な結びつきを作ることを重視する。
さらに、定期的な運動や生活習慣の改善を行う。

運動は神経細胞を再生させる。
規則正しい生活はストレスホルモンの分泌を正常に戻す。
7割以上で改善がみられている。

日本でも、生活の改善による治療が始まっている。


「絶対、トンネル、抜けられるはずです。」

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