違和感
こんぴら歌舞伎に行ってきました。
今回は海老さまが座頭。
演目は「夏祭り浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」より3幕、舞踊「供奴(ともやっこ)」長唄囃子連中。
金丸座は先代の柳家小さん、桂米朝両師匠の人間国宝二人会で1度訪れたことがあります。
今回は2回目。
やっぱり海老さまはかっこいい~。
特に「夏祭り浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」大詰「長町裏の場」は度迫力!!
( ̄-  ̄ ) ンー
でも、違和感を覚えたことが・・・。
わたしは、生での歌舞伎鑑賞は、地元のホール、南座、今回の3度しかない素人です。
だから言いにくいんだけど・・・。
大詰、海老さまが見得を切る度に拍手が起こりました。
なんか、固唾を呑んでみているのに、拍手が起こると気持ちが寸断されるのよぅ。
特に、この大詰は人殺しの修羅場。
悲惨な場面でありながら美しいし、凄いのだけれど、それが「殺している」という行為なので拍手する気にならない。
お芝居に対してはやんややんやの喝采をおくりたいのだけれど。
「殺し」に拍手はねぇ。。。
台詞にもあるように「悪い人でも舅は親」。
殺したくないのに殺してしまう。。
だから切ないし、美しいものだと思う。
決して「あっぱれ!!」「やんややんや!!」っていうような「見得」じゃないと思うんだけどなぁ。。
素人で申し訳ないのだけれど、率直な感想です。
言いたいこと、分っていただけるかなぁ??
陰惨な殺しの最中、塀の向こうを祭りのちょうちんが晴れやかに通り過ぎていきます。
海老さま演じる団七の藍の入墨に赤い褌。
振り乱した黒い髪。
実物の水。
壮絶な場面であるがゆえ、一層美しい。
考え抜かれた凄い演出。