これうま!だてうま!

これうま!だてうま!

坂本サトルがTBCラジオ「あガLINE」でご紹介した仙台のおいしいもの「伊達美味(だてうま)」のレポートBLOGです☆

Amebaでブログを始めよう!
最終回となる今回は、初心に帰ってマーボー焼きそばで!

後に登場して頂くご主人によれば、マーボー焼きそば自体は
高度成長期の1970年代ごろから、中華料理屋で働く従業員の
「まかない飯」としてあったとの事。
それをお客さんに出してみた、ということなんですね。

そんな「ウラメニュー」だった料理が何の因果か
この仙台の新名物として、この2014年に広がり始めたと。

ふむふむ。連載ラストにようやくマーボー焼きそばのルーツに
触れることが出来ました。ギリギリセーフ!


さ、やってきたのは国分町近く。
広瀬通りに面した「とんとんラーメン」



爆笑してますが気にしないで下さい。




このとんとんラーメン。
ご主人はお父さんの後を継いだ2代目、ということで
またしても家業を継がなかった長男としては胸がチクリと痛みます。


文頭に出てきたマーボー焼きそばの起源についてや
国分町をより良い街にするために
ご主人が中心となって行っている活動について等、
興味深いお話しを聞かせていただいたあと、
ついに登場!このブログ、ラストマーボー焼きそば!




むっ!?


まず今までとは明らかにルックスが違う!
水菜がたっぷりと添えられていて鮮やか!
オレンジと緑のこの組み合わせを個人的にはにんじんコーデと呼びます。


そして豆腐がでかい!
ご主人によれば一般的なサイコロ型の豆腐は四川系で
このお店のように上海系場合は豆腐を斜めに切るため、
豆腐が大きめなんだそうです。


なんだか新鮮なマーボー焼きそば。
早速いただきましょう!




あれ?




辛い!!
でも美味い!!


これまでと違った角度から切り込んでくる辛さ。
ご主人に尋ねると、なんと!この辛さの正体はブラックペッパーとハバネロ!!
化学調味料を使わない代わりに普通は中華では使わないようなスパイスを
大胆に取り入れているのがこのお店の特徴なんですね。
これは意外!しかし美味い!


そしてさらなる驚きは添えられていた水菜。
香ばしく焼いた麺と一緒に食べると
シャキシャキの食感と麺のモチカリな食感が
口の中で交互に楽しめるではありませんか!




次々に変わる食感のお陰で、過去最速で完食!
しっかし同じマーボー焼きそばでも色々あるもんだなあ。


食事が終わったあともご主人とのトークが止まりません。




最後に記念写真。




美味しい食事と楽しいお話し、ありがとうございました。
ごちそうさまでした!





さて、昨年11月から始まったこの「これうま!だてうま!」も
これにてひとまず終了となります。


初めのうちは「美味いものは美味いとしか言えない俺に
こんな仕事ができるのだろうか?」と、戸惑いながら始めたこの連載も
「料理とは経営者の人生と哲学そのものなのだ」
ということに気付いてからは迷わず、楽しく続けて来れました。


元々は「仙台の新名物、マーボー焼きそばを盛り上げるぞ!」
というコンセプトで始まった企画でしたが、
笹かまがあり居酒屋があり点心があり、そしてスイーツまで。
これが仕事だなんて申し訳ないほど
美味しい仙台の食を堪能させてもらいました。
この連載を仙台での美味いもの探索の参考にしてもらえたらとても嬉しいです。


そして言うまでもなく、この杜の都には、
たった10回ぐらいの連載ではとても伝えきれないほど多くの
美味しいものや素敵なお店、そして何よりも素敵なご主人がいらっしゃいます。
その中には後継者不足によって、残念ながら今の代でお店の歷史に
幕を降ろさざるを得ない名店も数多くあることでしょう。
そんなお店に多くの方が訪れて、その味を記憶に留めてくれることを
心から願いつつ、この連載を終わります。


短い間でしたがお付き合い頂きありがとうございました!
またどこかでお会いできるのを楽しみにしています。
その日までごきげんよう!!




…と、国分町に消えていくのあった。



とんとんラーメン
仙台市青葉区一番町4-3-3
022-222-265-4963
営業時間:11:30~翌5:30(日曜のみ11:30~翌3:00)
定休日:無休






坂本サトル
1967 年青森県生まれ。東北大学在学中の5年間を仙台で過ごす。1992年JIGGER'S SON(ジガーズサン)のボーカル&ギターとしてメジャーデビュー。1999年ソロ活動開始。精力的なライブ活動の他、楽曲提供や仙台出身のガールズユ ニット「ドロシーリトルハッピー」のプロデュースも。2012年JIGGER'S SON復活。ソロと平行しての活動を続けている。現在、Date FM「坂本サトル~うたのちから」(毎週火20:30~)、FM青森「坂本サトル ミリオンレディオ」(毎週木20:00~)をレギュラー放送中。
2014年9月14日、渋谷O-EastにてJIGGER'S SONのライブが予定されている。

●オフィシャルサイト … http://www.sakamotosatoru.com

●facebook … http://www.facebook.com/sakamotosatoru1967

●twitter … http://twitter.com/sakamotosatoru

●BLOG … http://ameblo.jp/sakamotosatoru/


仙台の名物と言えば牛タンと笹かまが
誰もが認める不動のツートップでしょう。

そして多くの人が3番目にあげるのが
「づんだ餅」ではないでしょうか?

ここで「あれ?『づんだ』じゃなくて『ずんだ』でしょ?」
と思ったあなた。
昨日までの僕もそう思っていました。

しかし、今はこう思うのです。
「ずんだ」と「づんだ」は別ものではないか?と!


そんな風に思わせてくれた「これまでと違ったづんだ餅」を
食べさせてくれたのが今回お邪魔した「村上屋」さん。



この村上屋。
餅専門店として今の店名で創業したのが1877年。
それ以前は、あの伊達家御用達の菓子司だったということで
この仙台の歷史を影で支えてきた、
老舗の中の老舗なのでありました。




 平日の穏やかな午後。
 初めてのその街の美しさにすっかりはしゃいでしまった私は
 ずいぶん遠くまで歩いて来てしまったようだった。


 「少し休もうか」
 独りごちたあと、急に甘いものが欲しくなって
 ふと目に止まった「づんだ餅」と書かれた暖簾の
 鮮やかな若草色に誘われ、その店に入る。


 引き戸を『トン』と閉めると、
 そこには丁寧に磨き込まれた木製のテーブルが4つならんでいた。
 広すぎず、狭すぎず、
 今の私の疲労感を癒すのにちょうどいい空間であった。


 向こうのテーブルには何やら年の離れたカップルが座っていて
 言葉少なく、しかし幸せそうにお茶をすすっている。

 (坂本サトル「望月教授の餅好き徒然草」より)


…ま、そんな本などないわけですが、
思わずそんな小説の序文を書き出してしまうような落ち着いた店内。
こんなお店が近所にあったらいいだろうなあ。
(ちなみに写真の2人は伊達美味スタッフ)


お店のご主人は4代目の村上康雄さん。
康雄さんは先代のお孫さんにあたります。




本来、4代目になるはずだった先代の息子さんが早世し、
跡継ぎを失ったかに思えた村上屋を継いだのは、
なんと、東京で生まれ育った先代のお孫さんだったのです。


「小さい頃、夏休みなんかに母の実家(このお店)に遊びに来るでしょ?
 そうすると毎日祖父に手伝わされるわけ。
 そのお店が跡継ぎがなくて閉店しそうだっていうからね。
 ずいぶん悩みましたけど、村上屋をなくしちゃいけないと思いましてね。
 24才の時に東京の会社辞めて、仙台に来ちゃったんですよ」


…と、村上さんは綺麗な標準語で話して下さいました。


おじいちゃんのお店を継いだお孫さんか。
なんだか泣けてきちゃうなあ。



このお店のづんだ餅が
「他のお店と違う」
「普通のづんだ餅は苦手だけれども、
 このお店のだけは美味しく食べられる」
などと言われるのは、その手間のかかる製法によります。




今まで食べて来たずんだに比べ、色が淡いのは
大豆の薄皮を丁寧に手で取り除いているからです。


薄皮が入ると色が濃くなります。そして傷みやすくもなる。
その傷みを防がなくてはならないから砂糖を多めにする。
結果「ずんだは甘すぎて苦手」という人がいるわけです。
あの皮の感触が苦手、という方も。(それが好きだという方もいますが)


一方、村上屋のづんだには皮が入っていないから
傷みを防ぐための甘味料がそれほど要らない。
よって豆本来の甘みを生かしたコクのあるづんだになるわけです。
皮が入っていないから食感も滑らかになる、と。
これが「村上屋のづんだ餅なら…」のタネ明かし。




それでは早速いただいて見ましょう。
お話しを聞いたあとだと有り難い気持ちになります。


「いただきます!」




元々ずんだ、…もとい、づんだ好きな私。
画像がブレるほどの早さで口に運びます。




…ほーっ。(思わず出るため息)




これは…。


おいしい…。


づんだはもちろんですが、餅が美味い!!
こりゃー他のも食べてみたくなった…
ということで続いてこれも注文!




おしるこ!
粒あん!


これもまたうまーい。
焼いたお餅の香ばしいこと!


結局、づんだ餅とおしるこ、合わせてお餅、計5枚いただきました…。
ダイエット中だと言っても誰が信じてくれようか。




「うちは餅屋なんでね。とにかく餅だけは『村上屋に行けば間違いない』
 と言われるものを作ろうと思ってやってます」


このお店も跡を継ぐ方がなく「私でこの店は終わりです」とご主人。
「『どこかに暖簾を渡せばいいじゃないか』とも言われましたがね
 そんなことしたら味が変わっちゃうでしょ?
 この味のままで終わらせるんですよ」


そう笑顔で話してくれます。
僕には返す言葉もありません。


「本当にうちの餅は美味しいんですよ。
 『餅は餅屋』っていうでしょ?
 あれ、ほんとなんですから」




「私の代で終わり」という言葉を
これまでの取材の中で何度か聞きました。


なくなるものがあれば生まれるものもある
と、思おうとしてもやはりやるせない。




取材中も途絶えることなくお客さんがやってきます。


そんな中、男子学生と思われる青年が1人、店に入ってきました。
おとなしいけど人生を楽しんでるのが伝わるようないい佇まい。


窓際の席に座ってづんだ餅をオーダーすると
うまそうにそれを食べ、また一人で帰って行きました。


ご主人がお祖父さまからこの店を継いだのは、
ちょうど彼ぐらいの年の頃だったんじゃないかな。
彼に事情を話したらこの店、継いでくれないかな。


…いかんいかん。
また小説書きそうになってる。


行く先々で跡継ぎ問題に直面する度、
自分の無力さに呆然とし、
弟に家業を継いでもらっている現状に感謝します。
まっと!(弟の名前です)ありがとう!


それではまた次回!




村上屋
仙台市青葉区北目町2-38
022-222-6687
営業時間:9時~18時30分(月~土)、9~18時(日)

定休日:不定休





坂本サトル
1967年青森県生まれ。東北大学在学中の5年間を仙台で過ごす。1992年JIGGER'S SON(ジガーズサン)のボーカル&ギターとしてメジャーデビュー。1999年ソロ活動開始。精力的なライブ活動の他、楽曲提供や仙台出身のガールズユニット「ドロシーリトルハッピー」のプロデュースも。2012年JIGGER'S SON復活。ソロと平行しての活動を続けている。現在、Date FM「坂本サトル~うたのちから」(毎週火20:30~)、FM青森「坂本サトル ミリオンレディオ」(毎週木20:00~)をレギュラー放送中。
2014年9月14日、渋谷O-EastにてJIGGER'S SONのライブが予定されている。

●オフィシャルサイト … http://www.sakamotosatoru.com

●facebook … http://www.facebook.com/sakamotosatoru1967

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●BLOG … http://ameblo.jp/sakamotosatoru/


今回で8回目となるこの連載。
今回も含めそのうち5回、マーボー焼きそばを食べてきました。

連載のための取材は2週間おきに行われるため、
「そろそろマーボー焼きそば食べたくなってきたな」と思った頃に
ちょうど良くその日がやってきます。
食の神様、ありがとう!


今日、お邪魔するのは「美香園」。
国分町通りを北に抜けて徒歩数分。
歓楽街の喧噪から少し離れた通りの角にそのお店はありました。
さあ、今日も食べるぞ!(そしてあわよくば飲むぞ)



このお店のオーナーシェフの張さんは、中国は広東省のご出身。
20年ほど前に日本に来て様々なお店でお仕事をされた後、
仙台の今はなき老舗有名ホテル「仙台ホテル」の中華総料理長として
界隈に名を馳せた方。
そんな方が「日本で出来た中華料理」であるマーボー焼きそばを
どう作るのか?
これは楽しみです。

店内は長崎や横浜の中華街に来たようなワクワクする雰囲気。



臨戦態勢の私の前に今日も来た!
マーボーやきそば。ドーン!



さっそく頂きます!



うむ!
味はちょっと辛目。豆腐が小さくカットしてあって麺とよくからむ!
名門ホテルの中華総料理長が作るとマーボー焼きそばもこうなるか!
という納得のお味。
なんだかありがたい気持ちになってしまいます。

程良い辛さにたまらずあの黄金色に輝く憎いヤツをオーダー。
なぜマーボー焼きそばにはこんなにもビールが合うのか。

そんな話しをしていたら「ぜひこちらもどうぞ」と出てきたのがこれ。




料理長セレクトによる紹興酒。
仕事だということを忘れるなよ…と何度も自分に言い聞かせる私。



あっと言う間に完食!
いやー同じマーボー焼きそばでもどの店も違うもんだなあ。


…と、取材はこれで終わるはずだったのですが、
実は食事中、ずっとテーブルの上に気になっていたものがありました。

それがこのオーナーシェフのプロフィール。



「一級点心師資格」とあります。
文字からそのまま読み取ると点心を作る師匠。しかも一級。
詳しくは聞かなくとも、とにかくこのお店は点心が美味しいに違いない。
幸い、胃袋にはまだ余裕が…。

「張さん!ぜひ点心を食べてみたいです!」
と純粋なまなざしで懇願する私。

そして、その気持ちはちゃんと張さんに届いたのです!
これ!




そして餃子!



木の葉のような模様は、ひとつひとつが張さんの手によるもの。
これがとんでもなく美味かった!!(>_<)

ついでに大根餅もおねだり!



うわー。これはうまいなー(しみじみ)。



どの料理も言葉を失い、そして思わず笑顔が浮かんでしまう美味さ。
今まで食べて来た点心は一体何だったのか。
特に餃子!
これまで私の中にあった「某餃子店の餃子が日本で一番うまい」という
記録を更新!
サトル史上ナンバーワン餃子といなったのでありました。



いい顔してるなー。

張さんによれば、この「点心師」という資格は中国の国家資格で
日本在住で一級を取得している料理人はほんのわずか、ということでした。

いやー参りました!




最後はデザートの杏仁豆腐までいただいて、
すっかりフルコースを味わった気分でお店を後にしたのでありました。

張さん、ありがとう!ごちそうさまでした!
また来ます!




外に出ると、雪残る夕暮れの定禅寺通りが美しく。


美味しい料理と張さんの人柄に、お腹も気持ちも温まった1日でした。
仙台万歳!!中華料理万歳!点心師万歳!

それではまた次回!


【お店情報】
広東飯店「美香園」
仙台市青葉区国分町3-6-16
TEL.022-262-0731



坂本サトル

1967年青森県生まれ。東北大学在学中の5年間を仙台で過ごす。
1992JIGGER'S SON(ジガーズサン)のボーカル&ギターとしてメジャーデビュー。
1999年ソロ活動開始。精力的なライブ活動の他、楽曲提供や仙台出身のガールズユニット
「ドロシーリトルハッピー」のプロデュースも。2012JIGGER'S SON復活。
ソロと平行しての活動を続ける。
Date FM「坂本サトル~うたのちから」(毎週火20:30~)
TBCラジオ「あガLINE」(毎週水曜21:00~)をレギュラー放送中。
※「あガLINE」は2014年3月で放送終了。


オフィシャルサイト … http://www.sakamotosatoru.com
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