こんにちは。このページに来ていただきましてありがとうございます。私が運営しているこのブログのメインは「大韓民国と大日本」です。「アジアのアガシ」に関しましては軽い気持ちで、白い目でご覧下さいませ。
最新記事
記事一覧 はこちらからでもご覧になれます




李明博氏がルームサロンを活気づけさせて、市民景気の回復を意図しているというハンギョレ新聞の記者による指摘は、さすが意地でも漢字を使わない新聞社だけのことはある。記事にはお洒落にさらっと併合時代の抑圧政策が彼なりにデッサンされている。ルームサロンに関しては韓国風俗業種別説明を参照いただきたい。


李 明博政府の‘江南蘇生’宣言が涙ぐましい限りだ。ソウル江南の金持たちに対して総合不動産税を課すかと思えば、江南のアパート景気を改善するとして再建築要件を大幅緩和する。国土海洋部と企画財政部、大統領府から江南3区の投機地域指定を全面解除して分譲価格上限制を廃止する。多住宅所有者らの住宅売買を簡単にするために譲渡所得税の一時的免除も検討されるようだ。

$ソウル丹紅オスタルジ


これにコメディ劇をもう一つ追加しよう。庶民経済活性化の一環で企業らの接待費限度額50万ウォンを100万ウォンに上げたり、最初からその限度規定をなくすということだ。過去に不透明な公共機関の業務推進費が企業接待費にどのうな形で使われたのか、その金がどこに消えたのかはガキでも分かる。不正腐敗を減らすのは難しかったため接待費限度額を市民水準に定めたりもした。そのせいで江南の豪華ルームサロンなどが直撃弾を受けたのも事実だ。
しかし今になり接待費限度額を上げて庶民経済を活性化するようだ。接待費限度額を引き上げるということは、ソウル江南などに軒を連ねているルームサロンの景気を復活させることになる。その目的は、来年に溢れ出るであろう失業者女子大生らの働き口創出の為の工作であろうか。

フランス語の‘サロン’(Salon)は客室・応接間という意味がある。フランスの上流層夫人たちが仲間同士集まって文学と芸術などを議論し合い交流する社交空間がサロンであった。それは私たちが使う酒場とは意味が違った。
正確にはフランス語サロンと同義語となる英語‘サルーン’(Saloon)の本来の意味は大邸宅、ホテルなどの大きいホール、旅客機の客室、旅客船の談話室なのだが、ここに酒場の意味が追加されて英国では飲み屋を、米国では西部開拓時代の村にできた小さい酒場を示すことになったのだ。どうであれ私たち韓国人はフランスのサロンや米国のサルーンの意味を利用して、大きいホールで部屋を細かく分けてルームサロンという総合エンターテイメントを作った。
その部屋では政治も行われ、経済活動、歌、快楽、酒、時には刃物を使い喧嘩が繰り広げられる。

$ソウル丹紅オスタルジ


近代以後私たちはどのように飲酒文化を楽しんできたのだろうか。1910年の日韓併合から1950年代末までのあいだは酒の量と質で大きく遅れていた。味も粋もなかった飲酒文化の時期だ。

大日本帝国は1909年の酒税令で私たちの伝統酒醸造を禁止して改良式薬酒とマッコリ、希薄式焼酎で酒を画一化していたた。これは解放後(1945年以後)の李承晩政権まで続いた。60~70年代朴 正煕時代は泥酔の時代、酒を薦める社会であった。まず酒の供給が爆発的に増えた。
マッコリ醸造場が村ごとに散在していたし、希薄式焼酎も量産されテレビのゴールデンタイムには焼酎の広告がたくさん出ていた。
農村からソウルなどの都市に移ってきた数多くの労働者たちが仲間同士で酒を飲み交わすことにより労働の苦痛を忘れることができた。開発独裁に抵抗した人々もやはりその挫折と絶望を酒で慰め合った。

80年代全斗煥時代は夜間通行禁止解除にともなう暴飲の時代、夜文化の時代であった。成功したクーデターの時代は飲酒の手段と方法を求めなかった。「お金! お金だけ儲けろ。 」このような雰囲気でマッコリ・焼酎がビールに変化し、ビールがいつのまにかジン・コニャック・ウイスキーに変わった。
酒楽しむ場所もまた、高級化・大型化されたし、江南などあちこちに豪華なルームサロンが位置しながら黒い金、政経癒着、爆弾酒、快楽、暴力、浪費などが日常化された。

全斗煥政権以後韓国社会は民主化とともに飲酒文化でも合理性を求めていった。接待などによる不正防止のため透明性強化が実施され2次・3次性戦(※これはアガシと酒を飲んだ後の2次接待を意味する。)などの黒い金が減り、所得増大にともない健康志向が起こりそれ以前の飲酒文化改善に一役買った。

このように飲酒文化は弁証的に発展する。今では、民主化以後の飲酒文化を謳歌していた酒飲みらは過去を懐かしがらない。 追憶するだけだ。
しかしながら、李 明博政府には20年ほど前の風景、つまりタレントのように美しいお嬢さんを横に座らせて、建設業者と、下請け業者などと共にして現金を往来させる、あの夜文化を懐かしがる人々が多いようだ。

【ハンギョレ21 2009年1月9日付】


この記者はルームサロンに行ったことがあるから、いやむしろかなり詳しい方なので彼なりの持論を八当たり的手法で展開しているように思われる。

この内容は嘘だらけのように思えるのだが、私が事実確認をしている事はソウルの江南高級ルームサロン街は現在不況知らずということだ。しかも、韓国統計庁のデータによると李明博氏が大統領に就任してから現在まで風営業に対する摘発件数が増加している分けではない。

もし李明博氏が失業女子大生たちの雇用をこのような形で黙認・推進しているとするならば、韓国経済の現状を理解しての涙ぐましいものなのかもしれない。


最後にこの記事は江南のルームサロンと言っても全く具体的ではなかった。参考までに位置として江南宣陵(ソンルン)駅、駅三(ヨクサム)駅、三成(サムソン)駅、新沙(シンサ)駅、鶴洞(ハクドン)駅、論峴(ノニョン)駅、江南駅周辺が主である。これもまた広範囲ではあるが要約して外したくないのでご容赦を。


最新記事 記事一覧 から他の記事もお読みいただけます。
$ソウル丹紅オスタルジ



【書籍紹介】2冊紹介しよう。

豪定本 ザ・ディープ・コリア/根本 敬

¥2,625
Amazon.co.jp

韓国夜の歩き方/著者不明

¥1,365
Amazon.co.jp

新・マフィアの棲む街―新宿歌舞伎町 (文春文庫)/吾妻 博勝

¥630
Amazon.co.jp


◆いつも定番ばかりを紹介してしまっている感がある。ディープコリアはかなり前に出版された書籍ではあるが、韓国を素直にそのまま捉えているようでおもしろい。マフィアの棲む街は個人的に面白かったので紹介したい。我々日本人にとってマフィアとはあまり聞きなれない表現だが、日本にもマフィアが存在するのか?我が国の治安を考えるきっかけになると思う。


ありがとうございました。leykamoy