住民が10人の村 | これだけでも株で稼げる!

住民が10人の村

 
ここに、住民が10人の村があるとします。

その村の平均年収は約1000万円です。


この平均年収だけをみると、
かなり裕福な村のように思えるかもしれませんが、
実態は大きく異なっています。



なぜなら、たった一人の村人が年収1億円であり、
残り9人の年収は全員100万円以下なのですから。

しかも、無収入の村人も何人かいたりします。


そう、つまり一人の突出した金持ちによって、
その村の平均年収が大きく上昇してしまっているのです。


このような状況では平均を算出したところで
とても実態を表す数値とは言えないでしょう。




いまでも、さまざまな媒体で、
業種ごとの平均年収だったり、世代別の平均年収、
ボーナスの平均支給額などのデータが公開されていますが、
基本的には、先程の10人の村と同様の状況と言えるでしょう。


そう、つまり突出して稼いでいる極少数の人間のデータが、
平均値を大きく上昇させているのです。



そのため、自分の年収が平均を下回っていたとしても、
それは必ずしも多くの人より劣っているわけではなく、
むしろ平均値レベルの稼ぎがある人は、
上位10%以内のトップクラスの可能性すらあります。



特に日本人の場合、平均を気にする人が多いですが、
このような例を考えれば、平均と比較しても
何の意味もないと思えませんか?



そして平均額を基準として物事を考えれば、
かなり現実とは乖離した形になるでしょう。



例えば、このような平均年収などのデータは、
政府機関などで詳しく調査されており、
政策や社会保障などに活用されていると思います。


このような国の政策などは平等が原則ですから、
平均の数値を元に考えられていると思われるのですが、
そもそも、この平均値が大きく実態から外れていれば、
かなり的はずれな政策になってくるでしょう。


まあ、基本的に政府の役人は優秀な人が多いので、
この程度のことは、考慮されているでしょうが。






ここで、もう一度、先程の10人の村に戻りますが、
この村の税金や社会保障はどうなっていると思いますか?


例えば、一人ひとりが収入の10%を税金として支払うならば、
約1000万円ほどの税収となりますよね。


しかし、実際には、そのようになりません。


なにしろ、年収1億円の人にとっては、
収入の10%の1000万円を払ったところで
残り9000万円が残るので痛みは少ないですが、
年収100万円以下の大多数の村人にとっては、
収入の10%は痛いと感じるからです。


そのため、年収1億円の村人からは年収の40%、
つまり4000万円を税金として収めさせ、
年収100万円以下の人達は所得の数%だったり、
場合によっては控除されていたりします。


そのため、その村の税収は約4000万円となり、
その4000万円の大部分は村人に還元されることになります。


つまり、社会保障や福利厚生、インフラ整備などで、
村人一人あたり400万円程度の還元を受けるわけですね。


そのため、大多数の村人は、自分が収めた税金以上の
還元を受けることになります。


さらに言えば、貧しい人ほど多くの利益があり、
極端な話、金持ちのお金を貧乏人を中心に
再分配するようなものとさえ言えるのかもしれません。





そして、このお金の大半は、
たった一人の村人が収めたものなのですが、
この金持ちに感謝をする村人はほとんどいません。


むしろ、感謝をするどころか、
何か悪いことをしているのではないかとか、
そんだけ稼いでいるのならもっと金を出せ、
とすら言う人間すらいたりします。




このような状況ですから、もし税収が足りなくなった場合、
社会保障や福利厚生を減らすことや
全員が平等に負担することには大反発し、
一人の金持ちだけがもっと税金を多く払えと言ったりします。


選挙や投票をしても、大多数が低年収のため、
金持ちの意見を無視して、多数派の意見が通りやすいのです。




ただでさえ、多額の税金を収めているにも関わらず、
それには全く感謝されず、さらなる負担を求められれば、
この一人の金持ちは、どのように感じるでしょうか?


そのうえ、すぐ隣の村をみると、金持ちが多く住んでいて、
しかも税率が20%程度だったりしたのなら・・・・






そして、その年収1億円の村人は、
隣の村に移住してしまいました。




残された村はどうなったのでしょうか?


これまでの税収は4000万以上ありましたが、
今後は税収が10万円にも満たない額になってしまいます。

これまでのような社会保障や福利厚生、
インフラ整備などは、とても不可能になるでしょう。


足りない分は、どんどん借金し続けてでも
これまでのようなバラマキを続けてゆけば、
いずれ破綻することは目に見えています。





今回、10人の村に例えて話をしてきましたが、
これにより今の日本が抱えている問題が
より明確に把握できるのではないでしょうか。


今後は、ますますグローバル化が進むでしょうから、
どこに住んでいてもネット環境さえあれば
充分に仕事ができる人達も増えてくるでしょう。


そして、そういう人達が高い年収を稼いでいたのなら、
はたして金持ちに対して批判的であり、
高い税率が課されている国に住み続けるでしょうか。


すぐ近くに金持ちを優遇して迎え入れてくれる国が
いくつもあるのに。


しかも、異国に住みながらも、インターネットを通じて、
この国の情報やニュースなどに接することもでき、
メールやスカイプ等で日本に住んでいる人達と
コミュニケーションをとり続けることも普通にできたりします。




高い年収を稼ぐ人達が離れてゆけばゆくほど、
この国はどんどん貧しくなってゆくことになるでしょう。


実際、今でも日本を離れている高所得者層は増えてきており、
すでに日本人のコミュニティができている国すらあります。




法人税の減税や、所得税の累進課税の見直しの話が出れば、
「企業や金持ちの優遇だ!」と批判する人が多いですが、
企業や金持ちを優遇することこそが、
多くの人が豊かな暮らしをすることにつながるのです。






ふと思ったことを、ずらずらと書いてきましたが、
ずいぶんと長くなってしまったので、
今回は一旦ここで区切って続きは次回にします。





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