1本目、「JAWS/ジョーズ」。言わずと知れたスピルバーグのサメ映画です。人食いサメが出て、被害も出てるのに、大事な観光シーズンにビーチ閉鎖とかできんわ!ってなってえらいこっちゃになる。退治に乗り気にならない市長に嫌気が差して、自主的に赴任してきたばかりの警察署長とサメ学者、地元の漁師の3人でサメ退治に出かけますって言う話。

 う~ん!正直、もっと面白いかなと期待してました。確かにサメの怖さは感じましたが、もっと人襲われると思ってた。結局被害出たの4人?ですもんね。で、せっかく緊迫のシーンとかはドキドキする作りになってるんやから、そういうのをもっと入れていけばいいのに、白けさせられるシーンがところどころに放り込まれてくるので、そんなんええからサメー!!!!ってイライラなりました。漁師と学者のケンカの件とか、漁師が原爆運んでた裏設定とか、どうでもいいし!島の市長が、観光収入を得る為に、ビーチの閉鎖を拒否したり、サメ出ても退治の要請渋ったりとか、そういうのもイライラしました。でも、そこはアホな指導者のせいで・・・っていう教訓を学べるのでまだよし。でも、せっかくこういうアホな指導者の描写を入れたんやから、もっとでっかい被害出れば良かったのに!っていうちょっと人としてどうなの?オレ?っていうことまで思ってしまいました。まぁ、映画の話だからいいじゃない。で、肝心のサメ退治自体は、観ててハラハラしたし、楽しかったです。ボンベ爆発のフラグは出発時に立ってたので、退治の仕方は予想できてましたけど、それでも、署長さんのガッツに拍手です。こういう巨大生物ものの映画ってそのでかさの全容を描くことでぎょえ~~!っともなるもんですが、この映画はそれがなくて、サメの姿も顔だけとか、上から見たとこだけとか、チラリズム満載の描写で、だからこそ逆に敵の全容がわからなくなってることで想像を駆り立てられ、それがまた怖さになるっていう、そんな感じにもなってるんやろうなーと思いました。まとめとしては、怖いシーンは怖く作られてるだけに、もったいないというか。中だるみするシーン、どうでもいいシーンが結構あるので、観る者を飽きさせない演出でバーッと突っ走って欲しかったです。でも、1975年製作でこの映像描写は素晴らしいと思います!不思議と古さはあまり感じず、映画の世界に入り込めた気がします。
「JAWS/ジョーズ」★★★☆☆

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 2本目「指輪をはめたい」。頭を打って記憶を失くした男。手元には婚約指輪。その贈り相手に3人の女性が浮上。自分が指輪を贈ろうとしていた相手はそのうち一体誰なのかを描く話です。記憶を失くした男を山田孝之さん、3人の彼女役をそれぞれ小西真奈美さん、池脇千鶴さん、真木よう子さんが演じております。
 3股をかける男があたふたするドタバタコメディーを予想してたので、すごいしっぺ返しをくらった気分です。ストーリー観るとすごく面白く作れそうやのに。前半部分は確かに3股かけてる自分に戸惑いバタバタする様子があって、コメディーっぽくもありましたけど、3人の彼女の中でもキャラが立ってたのは風俗嬢役の真木さんぐらいで、同僚役の小西さんは影が薄いし、公園で冴えない紙芝居をする池脇さんは都合のいい女な描かれ方で、彼女としての魅力は全く感じないし。ことごとくスケート場に行き、女の子に相談しに行くのも、オチ観ればあーそういうことかってなるけど、スケート場が異世界であるかのような抽象的な演出は意味不明。そこのスケート少女を演じてるのが二階堂ふみさんなわけで、彼女こそが本命の彼女だったわけですが、とっくに2人の関係は終わっていて(あなたといてもつまらない的な一方的なフラれ方)、彼女を忘れる為に3股かけてみたりもしたけど(つまらないと言われたので、やけくそに破天荒ぶろうとしたのだろうか)、でも、でもやっぱり彼女が好きで・・・っていうそういうのでした。コメディーとはいえ、オチはつけないといけないし、運命の相手を探すストーリーですから、ラストが感動モノになるというか、シリアスになってしまうこと自体には異論はありませんが、にしても記憶を取り戻してからが本当にクソつまらなかったです。正直、二階堂さんはミスキャスト。若すぎです。スケートリンクのシーンでその姿を散々見させられ、少女感丸出しやったのに、記憶戻ってから急に元カノとして大人びた感じで出てくるのは戸惑いしかありませんでした。彼女にこの役をやらせるなら、スケート場のシーンなんて作らなきゃよかったのに。レオタード?姿なんて中学生ぐらいに見えるもん。そんな幼子に手出したら犯罪やろ!って観てる方はなっちゃうよ。そもそも、どういう立ち居地元カノの彼女はでスケート場で山田君にいろいろアドバイスしてたんでしょう。んで、記憶取り戻した途端に突き放すって、ひどくね??そして記憶を取り戻し、3人の彼女とはダメになり、それよりも、自分の本当の気持を知ったけども、自分が本当に求めた愛(元カノ)は手に入れられずという切なさを残して終わっていく感じになります。ふー。やっぱりがっかりな映画でした。冒頭書いたけど、面白い設定でとことんコメディに徹して面白おかしく作れそうなもんやのに、右肩下がりにつまらなくなっていきました。豪華女優陣を使ってるのにもったいない。3股バレての彼女たち同士のバトルやったり、そこに巻き込まれる山田君の描写とかも絶対もっと面白く作れたはずやのになー。
「指輪をはめたい」★★☆☆☆

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 3本目「美女と野獣」。ディズニーの名作ですね。これもキングダムハーツに出てきたのを知ってたけど映画は初見。人の内面を見ようとしなかった王子が野獣の姿に変えられた。家来も時計とかタンスとかコップに変えられた。バラの花びらが枯れ落ちるまでに野獣の姿のまま人を愛し、また愛されなければ元の姿には戻れないという。野獣の住む城に迷い込んだ父親を助けるために城に入った娘、ベル。なんだかんだありながらお互い気になる存在に。ベルを妻にしたい男が野獣討伐に打って出て、野獣とバトル。野獣は男をやっつけ2人は両思いになり、野獣は王子に、家来たちも元の姿に戻ったのでした。めでたしめでたし。

 名作と名高く、人気も高い作品ですが、自分的にはちょっと物足りなかったです。ディズニーアニメはここんとこラプンツェル、アラジンと観てきましたが、これも含めて展開早すぎやしませんか?子供向けに作っているということもあり、短い時間でまとめなければならないというのはわかるんですが、簡単に両思いになりすぎておもしろくない。一目ぼれや人が一瞬で恋に落ちるということを否定するわけではないですが、こうも簡単に特別な波乱もなくお互いひかれあっていくというのは単純すぎて、ひねた自分には面白くない。ベルはオオカミから助けてもらったり、最後も男とのバトルもあったりで、不器用ながら野獣の優しさに触れ、ひかれるのはまだ分かる気がするけど、野獣にはバラが枯れるまでにもうあまり時間がなかったわけで、そこにタイミング良くベルが来て、もうこいつ好きにならにゃしゃーないみたいな状況なわけで、例えベルじゃなくてとんdめおないブッサイクが来てもそいつ好きにならにゃしゃーないわけでとか考え出すと、運命の相手は本当にベルだったのか?とかベルでラッキーだったねとかどうしても思ってしまう。きれいな始終を終始見せられてるだけでどうもこういうやっかみ的なつっこみをせざるを得なくなってしまうんですよね。子供向けにドロドロした愛憎劇を描いてもしゃーないけど、大人になるともっと色々あるんだよっていうので、どうも素直に見れない。純な心をとっくに失ってしまってるんやね。オレ。ってか、ディズニーアニメのこういう恋愛モノって、設定変えただけで内容全部同じじゃね?だからライオンキングとか、トイストーリーとかそういうちょっと違うのを見てる方が自分には合ってるな。

「美女と野獣」★★☆☆☆

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 続きまして「闇金ウシジマくん」です。原作好きなんです。エグさが。ドラマもやってて、でもドラマは1話目観てあっ違うなってなって見るのやめちゃった。山田孝之くん、何か違くない?ちっちゃいし。でも映画版はドラマでは描けなかったエグさも出すっていう前振りがあったんで見てみました。映画はギャル汚くんの話をメインに出会いカフェくんとテレクラくんを足したものがのっかってきます。若者に人気のイベントを仕切って成り上がりたい田舎者の青年役に林遣都くん、堕落した母親から自立しようと出会いカフェで仕事を始める少女役にAKBの大島優子さんが出てきます。

 林君はウシジマくんを恐喝で訴え、示談金をとってイベント運営資金を得ようとします。ウシジマくんは逮捕されちゃうわけで、闇金やってるの警察にばれたらやばーいから社員に色々命じて闇金の証拠隠しとハメたやつ探しを画策します。林君はほかにも借金あるし、ケツモチのチンピラに更にからまれて金を要求されたり、変なアブナイ奴に狙われて金要求されたりもういっぱいいっぱい。更にウシジマくんが釈放されてもちろんウシジマくんは怒ってるわけで、彼の借金を全部肩代わりしたり、釈放にかかったお金をまとめて、一挙に林君に請求。利息はトゴ(10日で5割)ですからね。すごい額になるよ。そこで林君を狙ってた毒蝮との格闘もあります。大島さんは母親の借金をウシジマくんに返す役。母親から3Pを要求されたりなどしますが、汚れ役で話題になったというほどの汚れ役ではないので、全然ファンの人は心配せんでいいと思います。原作ではテレクラくんの話では実際は母親と3Pしちゃうし、出会いカフェの方はニューリッチとかの賭けの話があるけど、映画ではそういうのないしね。林くんが散々な目に合わされる中で大島さんは「出会いカフェで稼いだ5万とふぁ見レスで稼いだ5万は全然価値が違う。」とウシジマくんに言わしめるほどのほんわかラストが用意されてるので、そこもファンの人は安心できるとこでしょう。

 映画の感想ですけど、まぁ全然エグくなかったです。毒蝮やブタ塚も全然怖くない。目つぶりたくなるようなバイオレンス映画がいっぱいある中で、ウシジマくんでももっとできたやろうというほが本音です。このぐらいの内容ならドラマでも全然出来たやんっていう。大島さん出してるから若年層取り込みたいし、R指定つくような描写はできんかったんかなとかいう興収的な思惑があったのかも。ちっちゃいウシジマくんの山田くんは最初は違和感やっぱりありましたけど、段々慣れてきました。そこは山田君の役者としての力量もあるのかも。それより高田とか柄崎とかの方が違和感あったな。ギャル汚くんはあいつのクソッぷりをもっと出すには親友のネッシーを毒蝮に売るとこは是非入れてほしかったけど、まぁ原作には大体沿ってて、クソッぷりは十分出てたと思います。大島さんの方の話は全然パンチ力ないけど、大島さんに合ってた役だったと思います。母親役の黒沢あすかさんが映画の為にあのだらしない体をつくったのならすごいけど、そうじゃなくて実際からああいうのならちょっと引くな。そんな感じでした。実写化ということで、原作好きな人はドラマ版よりは納得出来る出来にはなってるんじゃないでしょうか。でも原作好きにはちょっと物足りなさは残るとは思いますけどね。次作をやるときは是非もっとえぐいやつでお願いします。

「映画 闇金ウシジマくん」★★★☆☆

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 ラスト「ハンガーゲーム」。アメリカ版バトルロワイヤルみたいな作品です。「世界にひとつのプレイブック」で今年のアカデミー主演女優賞をとったジェニファー・ローレンス主演。国家に反乱を企てる者が出ないようにという理由で12~18歳の男女を12地区から各2名選出し、殺し合いをさせるというハンガーゲームが毎年行われている。妹の代わりにハンガーゲームに参加することになった少女が主人公。弓矢が得意でそれを武器に戦います。

 うーむ。これについては色々言いたいことが。まず、前置きが長いです。ハンガーゲームに参加を決めるまでのとこはまぁいいとして、参加が決まってからゲームが始まるまでがまぁ長い。入場とか訓練とかスポンサーへのアピールとか食事とかインタビューとか。そんなんがいっぱいあって、肝心の戦いがなかなか始まらなくて、それはもうイライラしました。で、やっとこさ戦いが始まったかと思うと、今度は主催者側が都合よくゲームを展開しようとすごい介入してくる。森燃やしたり、怪獣投入したり、ルール変更したり。正々堂々と戦わせてやってくれよ、命張ってやってんだから。ジェニファーは故郷に好きな人いるのに、何故か教育係のおっさんに言われるままに同地区の代表の男の子との恋愛演出に何故か加担していく。おの子、バトル始まった当初は裏切ってたのにね。その辺の主人公の気持ちもようわからん。ラストには「このゲームは仕組まれてたんだ」と言い出す奴、ゲーム主催者への自殺強要、主人公の三角関係、大統領の思惑、色んな謎をこっちにバーンと与えて終わっていくっていうのにもがっかり。映画としては普通やったけど、これじゃ続きが気になってしゃーないやんけ!っていう最悪なパターンに陥ってしまいました。まさに製作者側の思う壷。くっそー!!で、あれだけスポンサーは大事って言ってた割りに、スポンサーがくれたのって薬だけやったから、この先スポンサーはもっと物語の真相に絡んでくるような気もするんですが、反乱が起こらんようにっていうわけわからんゲーム開催理由は明らかに建前なわけで、でも真相は単なるお金儲けの為っていうのは安直すぎてつまらんし、うーん、どうなっていくんでしょう。あ、今回のゲームは当初は勝者1人というルールが同地区の2人を勝者にするって途中でルールが変わって、いざ残り2人になったら、やっぱ勝者1人にする~ってまたルールが変わって、じゃあもう2人一緒に自殺しちゃうもんね~ってなって、あわあわあわってなって、結局2人を勝者にするっていうので、主人公と同地区の男の子が勝者になりました。げんなりポイントは多々ありつつも、映像は田舎的なのも、CG駆使した近代的なとこも見ごたえありました。これはパートいくつまでいくんやろう。アメリカでは大ヒットしたそうなので、調子のりそうですね。

「ハンガー・ゲーム」★★★☆☆
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