【ネタバレ注意】



 観た映画がたまってきたのでまた感想書いときます。
 1本目は「チェアーズ」。おそらく、ソウやパラノーマル・アクティビティに通ずるような低予算系のホラー映画です。テレビのオーディションと称されて集められた6人プラス小汚い男1人の計7人でイスとりゲームをします。イスに座れればセーフ、座れなければ殺されます。最後の1人になるまでイスとりゲームが繰り返され・・・。ってな感じの話です。で、感想ですが、おもっきり不完全燃焼です。ホラー映画やのに、ソウシリーズのような残虐シーンが全くもって出てきません。話の進め方なんかはうまく出来ててハラハラしたのに、殺されるシーンがないので恐怖感はイマイチでした。でも、それよりも何よりも無念なのは事件の真相が全くもって明かされなかったことです。なぜこの6人が集められたのか、何の為のイスとりゲームなのか、話の途中でそこに迫っていこうとするシーンがあったんですが、結局最後まで事の真相が明かされないままで終わってしもて、え~っ!?って感じです。真相を探るよりも、今この状況から逃れることを考えようと参加者の女の人が言ってましたが、真相も探れず、逃れることもできずで、どっちつかずで結構最悪なパターンです。後味悪しです。俺のドキドキ感を返して欲しいです。あの汚い男(ナザニエル?)が1年前に参加した生き残りで、最後に生き残るやつが今度はあの汚い男の役目になるんやろなと容易に想像もできたのでラストにも別に驚かずで。ほんまに真相だけがわからずじまいでほんまにやきもきです。殺す役目のやつは誰やったんや?途中一瞬仮面みたいなの映ったけど。最後に生き残ったあいつもなんか気に食わんし。っていう、ドキドキしてしもた分、何も明かされないラストが気に食わずでイライラです。
「チェアーズ」★★★☆☆
チェアーズ [DVD]/リン・グエラ

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 続きましては「バベル」。先にバーッと全体を見た感想ですが、う~ん・・・。って感じです。一体何が言いたいのか。ちょっとポカーンでした。ただただ生まれる悲劇、伝わらないもどかしさ、後味の悪い感じで終わってしまいました。で、観終わった後に調べてみたんですが、タイトルのバベルはバベルの塔からとっているそう。元々世界に一つだった言語がバラバラに分けられてしまったことで互いにわかりあえなくなるという悲劇を生んでしまったという話。この辺のことを調べてみて、あ~なるほどなぁとちょいと奥深さを感じました。妻が猟銃で自殺してしまった日本人の男がモロッコにハンティングに行った際、その猟銃をモロッコ人に譲りました。そのモロッコ人から猟銃を買った別のモロッコ人が、放牧しているヤギを狙うジャッカルを追い払うよう子供達に猟銃を渡していたんですが、その子供が調子に乗ってバスを狙って発砲しました。その観光バスに乗っていたアメリカ人夫婦の妻に弾が当たってしまい、アメリカ・モロッコ間の国交にも関わる大事件にまで発展。モロッコでは救急車も簡単に出動できず、適切な処置を行える医師もおらず、大使館に頼んでヘリを要請するんですが、国交上の問題でそれにも時間がかかってしまいます。一方そのアメリカ人夫婦の子供が2人いるんですがそのベビーシッター(メキシコ人)は息子の結婚式の為、休ませて欲しいとお願いしてて、最初はOKもらってたんですが、代わりのベビーシッターを見つけられずでやむを得ず子供達も連れて一緒にメキシコに帰ることに。運転を甥のメキシコ人にやってもらってたんですが、この甥が帰りの国境の検問所を強行突破するというアホなことをしでかし・・・。っていうような話の展開です。全体通して「伝わらないことのもどかしさ」が描かれてるのかなと。国による文化や発展の違い、同じ言語を話すけれどもわかりあえない人達・、わかりあえない親子、僕なら子供に銃を持たすなんて考えられないけど、生活の為にそうすることが当たり前な世界があり、言葉を話せない環境や、本当の自分をわかってもらえない、など、そういうもどかしさに、う~ん!!もうっ!!ってなるのが延々と作中で描かれてます。個人的にはメキシコ人のおばちゃんの話が一番かわいそうでした。子供達を守ろうとずっと必死やったのにね。そういうのも全くわかってもらえずで、ずっと尽くしてきたのに(不法労働やったけど)、わかってもらえずで。やるせなかったっす。ブラピの泣きの演技もよかったです。ベンジャミンバトンのよりこっちのがずっとよかったよ。菊池凛子さんは・・・。確かにまさに裸一貫、体当たりで頑張ってはいるなぁって感じはありましたし、誰かに愛されたいみたいな気持ちはわからんでもないですけど、それでもやっぱりこの作品の中ではなんか浮いてるというかイロモノやったなぁと、残念ながらそういう印象です。菊池さんがどうこうというよりかは役の設定に少々難ありって感じですかね。脱ぎ損?あと、刑事さんに渡した紙に何て書いたんか知りたかったわ。で、映画全体が無駄に長い。最初の方の姉ちゃんをのぞいてその後オ〇ニーみたいなのとか、菊池凛子さんのとこのやたらフラッシュ点滅する演出とか、メキシコでの結婚式のダンスシーンとか、おばちゃんのラブシーンとか、そんなん要りません。ストーリーと全くもって関係ないしね。そういう無駄も多くて、結果ダラダラ観ちゃった感もありーので、疲れました。バラバラの話を一つに繋げるのが猟銃一本てのもちょっと設定が弱いかなとも。つまらんわけじゃないし、決して嫌いな映画じゃないんすけどね、好きにもなれんので、結果、普通です。
「バベル」★★★☆☆
バベル スタンダードエディション [DVD]

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 そんで「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」です。おいどんはこの作品でX-MENシリーズ初体験やったんですが、本作はシリーズのファンの人やったらたまらん作品やったんかもしれませんね。X-MEN誕生の秘密が明かされるっていう、よくあるシリーズもんのエピソードゼロ的な作品なんでこっから入っていっても大丈夫かな?と思ったんですけど、イマイチだめでした。バッドマンとかは同じパターンでも入っていけたんやけどなぁ・・・。ヒーローもんも個人的には好きなんですが、イマイチ好きになれんかったなぁ。まぁ、個人的な嗜好の違いなんでしょうがないっすよね。そうっす、X-MEN誕生の秘密が明かされていく話なんですが、子供の時に父親を殺してしまったとか、兄弟間の対立とか、政府?みたいなんとの対立とか、恋人との別れとか、改造されるとことか、そういうのが明かされていくんですが、こういうのってやっぱりその後のX-MENを知ってないとやっぱうわ~っ!!とはなりづらいよね。やから自分的にはふ~ん、あ~そうですか、と、そんな感じでした。多分今回出てきたキャラ達がこの後(既に公開されてるシリーズの中)に出てくるんでしょうね。で、X-MENの誕生の秘密っていうのも、いやいや、改造されて強化しただけで、元々ミュータント(そういう能力を初めから持ってた)やったんやんっていうね。腑に落ちん感じでした。アクションとか、バトルシーンもそんなドッカーンと来るものがあったわけでもないし、う~ん・・・。ま、完全に観る順番を間違えた自分のせいではありますけど、なかなか面白い!とは思いづらい映画でした。ちょっと期待してた分、無念です。あと、ハリウッドを代表するセクシー俳優のヒュージャックマンですが、これも自分の嗜好の問題ですが、ヴァンヘルシングでもそうでしたが、ちょい苦手なタイプでした。
「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」★★☆☆☆
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 最後は「es[エス]」です。新聞に出ていた被験者募集の広告に集まった男達。そこで行われる実験とは、集まった人たちを「囚人役」と「看守役]に分け、模擬刑務所で14日間過ごさせ、その精神状態を探るというもの。最初は刑務所ごっこだと、囚人も看守も和気藹々としてたんですが、早くも2日目から異変は現れ始め・・・。主人公はタクシードライバーなんですが、記者でもあり、この実験内容を売り込むため、わざと騒ぎを起こそうとします。それに苛立つ看守達。囚人を従わせる優越感もあるから態度はだんだん大きくなっていき、行動はエスカレート。看守達の横暴に精神的に追いつめられていく囚人達。暴行は禁止されてたのに、それも当たり前に行われるようになり、ついには死人まで出るハメに。更にはこの実験を行っている大学の助手まで囚人役にされたりで、囚人達ももう限界で主人公を中心に脱出を決意。ってなストーリーです。う~ん、観てて怖かったです。こうも人間というのは簡単に変わってしまうものなのかと。お互いが協調し合って平穏に努めることをし合いさえすれば、お金もらって無事にみんな帰れたのにね。でも“優越感に浸る快感”や、“恐怖に屈すること”や、“長いものに巻かれること”や、“何気ないつもりで発した一言が人を追いつめ変えてしまうこと”なんかは、日常生活でも普通にあることで、やからこそ余計怖い。決して突飛なことを描いてるわけではないんですよね。自分も簡単にそうなってしまう恐れがあるわけなんです。実際に最後、ベルスがボコボコ殴られてる時、もっとやっちまえ!!って思いながら見てたもんね。これって冷静に考えたら看守役の人たちとそう違わない考えやと思うし。ほらね、あ~、怖い。そんなごく普通の人間に秘められた怖さやもろさを描いた、そんな映画でした。色々考えさせられる、気付かされる、そんなでした。実際こういう実験がアメリカで行われてて、それを基にした映画らしいっす。で、ドイツ映画なんですが、ヨーロッパ映画によくありがちな抽象的な映像面での演出は相変わらず苦手でした。で、行きずりの女、要らんよね。別におらんくても成立するし。何でこういうわけわからんのちょいちょい入れてくるんやろか。しかも何かめっちゃ肝座ってるし。でも他人の家に勝手に入って、いかがわしいことしようとしたり、上司に勝手に連絡とって、主人公の居場所突き止めたりするような変態女やし。意味分からん。とりあえず、そういうとこがちょいイラっとしました。
「es [エス]」★★★★☆
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