完全木造のレトロなオシャレ空間で、

おそうざい風カレーを堪能。

 

 中央区谷町6丁目の空堀商店街の中にある「旧ヤム邸」は本店で、他に【名店百食17】で紹介した「旧ヤム鐵道」(梅田)、【名店百店28】で紹介の「旧ヤム邸 中之島洋館」(中之島)、東京・下北沢「シモキタ荘」、東京・六本木「ヤミーズ旧ヤム邸」と、計5店舗を展開されている。

 

 開業は2011年10月。これまで訪問した大阪スパイスカレー店の中では、19番目の歴史をもつ。

 

①1992年:大阪スパイスカレー本家本元「カシミール」(北浜)

②1995年11月:ガチガチのネパール家庭料理店「カンティプール」(天五)

③1998年:日本人店主の孤高のスリランカカレー「カルータラ」(肥後橋)

④2000年以前:林修先生が日本一と絶賛「もりやま屋」(西天満)

⑤2002~2003年頃:日本人店主の濃厚インドカレー「アンナプルナ」(南森町)

⑥2006年以前:懐かしい美味しさの欧風カレー「カルダモン.」(天六)

⑦2006年:焙煎スパイスを使ったキーマカリー「バンブルビー」(四つ橋筋本町)

⑦2006年(個人ブログ情報):薬膳スパイスカレー「王様のスプーン」(南森町)

⑦2006年12月:全てが独特な謎のカレー店「和レー屋 南船場ゴヤクラ」(長堀橋)

⑩2007年4月以前:サラサラ黒カレー「辛激屋」(長堀橋)

⑩2007年2月:ガチガチのネパール・インド料理店「マナカマナ」(北浜)

⑩2007年:大阪甘辛カレー「白銀亭」(本町)

⑬2008年:ミシュランビブグルマン4年連続掲載「コロンビアエイト北浜本店」

⑭2009年:モダンなオシャレカフェ風の老舗「モリ商店」(西天満)

⑭2009年10月:ガチのインド料理レストラン&バー「シンズキッチン」(日本橋)

⑯2010年:オシャレカフェ風の間借りカレー店「谷口カレー」(北浜)

⑰2011年3月:ガチガチのスリランカ料理店「ロッダグループ」(九条)

⑱2011年8月:大阪スパイスカレーの代表店「curry bar nidomi」(堺筋本町)

⑲2011年10月:大阪3店&東京2店のチェーン「旧ヤム邸」(谷六)

 

 お店は、大阪メトロ谷町線/長堀鶴見緑地線「谷町六丁目」駅の④出口から出て、谷町筋西側歩道を南下。アーケードのある空堀商店街に入り、150m程度進んだところにある。

 

 平日13時20分頃に到着。店の前に列はない。店内に入り、カウンターの一番奥に着席。1階はカウンター3席、4人掛けテーブルが1台、2人掛けテーブルが2台。2階に4人掛けテーブルが2台、2人掛けテーブルが2台あるようである。1階の先客は6~7人で、席はほぼ埋まっている。地元の常連さんなのか、70歳代と思われる女性が一人でカレーを食べている。スタッフは、フロア担当の女性2名と奥の厨房に男性1名、女性1名の4名体制のようである(厨房はカウンターから見えず、声のみで推測)。

 

 ふと見ると、木造りのカウンターの表面に、高さ3~4cm程度のタイル張りで、ライン状の装飾が一直線に入っている。メチャクチャレトロでオシャレ。改めて店内を見回すと、完全木造の古民家で、雰囲気はどう見ても京都の町屋カフェである(あまり行ったことないけど)。大阪・谷六の空堀商店街にいるとは、とてもじゃないけれど思えない。後でお店のウェブサイトを確認すると、130年以上の歴史を持つ建物の梁や欄間などを活かしつつ、リノベーションしたという。

 

 ランチメニューは、①カレー膳 2種あいがけ 930円 ②カレー膳 3種ぜんがけ 1,100円。いずれもおそうざい2皿、ピクルス、ヨーグルト付き。本日のカレーは、Ⓐ干し海老とアボカドのナムル添え 南京溶け込む小豆鶏キーマ Ⓑビターチキンカレー Ⓒ高菜とピーナッツで作るマレー風牛豚キーマに、豆苗のハーブパン粉サンボーラ(和え物)のせ。ご飯大盛り100円プラス。おんたま100円プラス。辛さアップ100円プラスなど。

 

 「カレー膳 3種ぜんがけ」を注文。しばらくして、着膳。そう、大阪スパイスカレー店巡りをしていて、初めてお膳が出てきた。

 

 お膳の下部に、楕円形の長皿。センター下に、円く整形された白ご飯。ご飯の上半分程度に「干し海老とアボカドのナムル添え 南京溶け込む小豆鶏キーマ」がかけられ、トマトと豆苗がトッピングされている。右には「ビターチキンカレー」、左には「高菜とピーナッツで作るマレー風牛豚キーマに、豆苗のハーブパン粉サンボーラのせ」が配されている。お膳の上部には、左からタマネギとニンジンのピクルス、ポテトサラダ、カボチャサラダ(?)、ヨーグルト。スプーン大、スプーン小、割りばしがセットされている。

 

 食べてみると、一口目からガツンと来るような旨さではない。食べ進めるうちに、じんわり旨味が伝わってくるやさしい美味しさである。あまりカレーという感じがしない。和風カレーというか、カレー風のおそうざいである。

 

 完全木造のレトロでオシャレな空間とおそうざいのようなカレーは、ここでしか味わえない。「ボタニカリー」(本町)とともに、大阪人なら一度は行くべし。

 

●本日のメニュー

カレー膳 3種ぜんがけ 1,100円 ※おそうざい2皿、ピクルス、ヨーグルト付き

「干し海老とアボカドのナムル添え 南京溶け込む小豆鶏キーマ」+「ビターチキンカレー」+「高菜とピーナッツで作るマレー風牛豚キーマに、豆苗のハーブパン粉サンボーラ(和え物)のせ」

 

●DATA

旧ヤム邸

大阪市中央区谷町6-4-23

アクセス:

①大阪メトロ谷町線/長堀鶴見緑地線「谷町六丁目」駅の④出口から出て、谷町筋西側歩道を南下し、アーケードのある空堀商店街に入る

②空堀商店街を約150m進んだ右手(北側)路面店。徒歩約5分。

営業時間:火~日曜11:30~14:00/18:00~21:00(日曜は~20:00) ※売り切れ次第閉店

定休日:月曜

席数:25席(1階:カウンター3、テーブル4×1、テーブル2×2、2階:テーブル4×2、テーブル2×2)

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