コロンブスといえば
大航海時代の探検家で、
 はじめてアメリカ大陸を
発見した人物です。
この話は新大陸発見の出航前夜、
船員達の会話を想像してみた
オリジナルのストーリーです。

当時、海には魔物が
いると信じられ、
水平線の先は滝だと
されていました。
そんな時代にコロンブスが一人
「海の向こうに陸がある!」
なんて事を言いだしたのだから、
世間の目は冷たかった。

でも、誰が何と言おうと
コロンブスはチャレンジします。
一人なら事は簡単。
仮に陸があろうと無かろうと、
魔物に襲われて
命を落とそうとも後悔はない。

しかし、船は当然一人では
動かせない。
沢山の船員(同志)が
必要です。
コロンブスはその時、
仲間の船員達に新大陸発見の
夢やロマンを語ったに違いないが、
「必ず大陸はある」
約束は出来なかった。

船員達は当然戸惑います。
コロンブス船長は
「何を訳分からない事を
言っているのだろう」

思ったはずだし、
まして家族や恋人、
友達だっている。
なのにこの冒険には
死んでしまう可能性も
十分にあり、
回りの人達は皆止めた。

それでも、
なぜ冒険の道を船員達は
選んだのか? 僕は思う。
きっと、
コロンブスがいないところで、
船員達がこんな
会話をしていたのでは
ないだろうか。


A船員:
「おいおい、船長とんでも
ないことを言いだしたな… 」


B船員:
「新大陸なんて
あるわけないよ… 」


C船員:
「どうなっちまうんだろ俺たち… 」

全船員:「…」


D船員:
「でもさ、もしも
新大陸があったら凄いよな」


E船員:
「たしかに。
俺達このままだと
ただの漁師だしな」


F船員:
「どうせならデカい事して
富や名声を
手に入れてみたいとは思う」

G船員:
「子供に夢を与えたいし、
尊敬されたいしな」


H船員:
「おい、今がその
チャンスだよな!」


I船員:
「実は俺、船長の話しを
聞いているとあるような
気がしてきてるんだ!」


J船員:
「そうかお前もか!
俺もなんだ!」

K船員:
「皆、ここは一つ
やってみないか?」


全船員:
「おー!やろうぜ!!
誇り高き挑戦をしよう!!
エイエイオー!!」


こうして、コロンブス達は、
小さな船に希望と言う名の
帆をあげ、
大海原に向かって舵を取った!

これが僕が想像する
コロンブス一行の物語。
一行はその後新大陸を発見し、
母国で英雄と讃えられましたとさ。
おしまい。


僕たちの仕事もそうです。
自分が得意な仕事ばかりでは
ありません。
いつだって不安は付き物です。

そんな時に肝心なのは、
出来ない理由じゃなく、
出来る方法をポジティブに
とことん考える事。
ビジネスマンにおいて
その課題解決能力が
もっとも大きな力の見せどころだと
僕は思う。
特に経営者となれば尚の事です。

決断するためのデータは
一つの大切な指標だけど、
それだけじゃない。
これまでは駄目だった事でも、
角度を変えてわずかばかりの
可能性を見つけて、
そこにかけてみる。

「ホントにそんな事が出来るの?
失敗するんじゃない?」
って人が
そう思っている事をやりきるからこそ
成功があるのだと。

チャレンジャーに必要なのは、
「出来ないかもしれない」じゃなく
「出来たら凄いぞ!」
イマジネーションです。
ヒーローは
コロンブス(社長)だけじゃない。
夢に賛同して一緒にチャレンジした
船員達(社員)だってヒーローなんだ。


後日談的にもう少し。
あれから約500年たった現在でも
目を輝かせて、
こんな事を自慢げに話す
少年がいるはず。
「僕のひいひいひい……
じいちゃんは、コロンブスと一緒に
新大陸を発見した人なんだぜ!
スゲぇーだろ!」
ってね。