こもれびの風に吹かれて。。

こもれびの風に吹かれて。。

群馬県にある株式会社こもれび代表のつぶやきブログです。

久しぶりのブログ、半年前の記事を読むと、世の中の流れ予想どおり、あるいは予想以上にコロナ一色です。国によってはすでに経済が回復しつつある国がある一方で、日本は先行き不透明。「過去最多」「〇曜日としては・・」「3日連続」などの連日の騒ぎは別として、売上が落ちた分を臨時の融資で乗り越えた中小企企業にとって、いつ元に戻るか読めないこと。長引けば追加融資が必要になり、数年すれば据え置かれた返済も始まります。前回のように保証協会が全面協力しない限り、追加融資のハードルもかなり高いでしょう。さらに金融機関さんの再編が行われれば、得意先の見直しが行われ、相手にしてもらえなくなるかもしれません。こっちの方が本当の課題。

 

そんな流れを嘆いても仕方ないので、やるべきは情報開示!何もしなければ返済するだけの関係。金融機関さんの得意先リストにのるために、自分から事業内容や数字の定期開示をすること。(返済できなくなると、違った意味で訪問してもらえるかもしれませんが・・)

必要な時と決算の時くらいしか訪問しない中小企業が圧倒的に多いそうですが、これからは規模に関係なく月次決算銀行訪問(現状報告)は必須です。そうした行動で選ばれパートナーシップが構築できる可能性はアップします。そうして時間の猶予ができて初めて事業の見直しにも着手でき、必要であれば融資を受けることも可能になるかもしれません。

多くのYouTubeで今すぐ借りられるだけ借りなさい!というメッセージが流れ、多くの中小企業が廃業、失業率◯%、と似たようなサムネイルのタイトルが目に止まります。人間は暗いニュースに目が行きがちなものです。


ただし、今回はYouTubeのタイトルはあたり前といえばあたり前です。消費が落ち込めば、赤字になることもあります。売上が戻るまで資金繰りさえなんとかなれば、会社は倒産しないわけですから、時間を稼ぐためにも借入は必須。

問題はその時間(期間)内で対策ができるかどうかです。今コロナ倒産と言われている多くが、コロナ前にすでに業績低下している先。一方で影響を受けず自社だけでなんとかなる会社と金融機関の支援を受ければなんとかなる会社。この2つが生き残れる(かもしれない)会社です。

借入れしても、その間に業績を戻せなければかなり厳しい状況になります。借入れは一時的な手段、大切なのは事業をどう成り立たせていくかです。全ての中小企業が新しい時代に向けて問いかける時。

そして時には大冒険も必要。これだけ世の中が変われば、やめる、続ける、始める、が現業、新規に関係なく入り混じって、全く違ったものが生まれるかもしれません。今週来週は新しい波に揉まれます。乗れるか呑まれるかは腕次第(笑)。



昨日の前向きな融資のリスケジュールの結果は・・個人保障をはずすことを優先しました。創業11年目にして無担保、無保証のプロパー融資を受けられることに。まさに「無師独覚は天然の外道なり」です。また、返済期間が7年に延びたことで、融資額が増えたにもかかわらず、年間の元金返済は○百万減ります。

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最近、起業という言葉を見かけますが、起業には大きく分けて2つあります。一つはやめてもあまり迷惑がかからないもの(個人事業主に近い)。もう一つは世の中にかなり迷惑がかかりそうなもの。決定的な違いは、前者は小額の借り入れで、後者はかなりの借り入れ、プラス一定以上のスタッフの採用。また、売り上げが多くなればなるほど、必要な借り入れは増えていきます。この財務戦略を間違うと、通帳残高を見つめ、とてもとても胃が痛くなることもあります。

 

施設を建てて(借りて)、スタッフを採用して始める事業と、自宅か小さな事務所で自分でケアマネを始める事業では、するべきことがまったく違ってきます。どちらがいい悪いではなく、継続した運転資金調達が必要かどうかによって金融機関さんとの付き合い方が変わってきます。そんな勉強もせずに安易に施設運営なんか始めたら、胃に穴が開きます。

 

いろいろな業界で、倒産件数が過去最高といわれ始めています。介護の場合は比較的年数の浅い会社が多いようですが、これは運転資金の読みが甘いからです。いろんな起業支援も、そのあたりをしっかり伝えるものであって欲しいと思います。・・と、ひと事のように心配している場合でもないので、他の地銀さんや都銀さんの個人保障もはずせるように、あせらず次回訪問時にお願いしてみようと思います。