伝説によると、9世紀にジョヴァンナという女性法皇があって、当時のラテラノ宮殿からサン・ピエトロ聖堂への行幸途中で、あろうことか愛人の子を出産するという「不祥事」が起き、民衆に石を投げられて死んだという。

 

それ以来、法皇庁では新法王が男であることをわざわざ確認するための儀式が行われてきたそうな。儀式を行うための椅子と言われるものを、今回のヴァチカン特別観光ではじめて見ることが出来た。それが、これ↓

穴の開いた部分に手を入れて、確認していたとする17世紀の絵が残されている↓

この椅子は、実は古代からのモノで、もともと古代の出産用の椅子ではなかったかと考古学的には推察されている。上のモノは赤大理石だから、皇帝ファミリー用のものと、こちらも推察されている。

 

法王庁の管轄であるラテラノ教会には、実はもうひとつ似た形状の椅子がのこされている↓

こちらはいかにも遺跡から見つかりましたという感じ。

よく分からないものほど面白いのです。