コンピュータサイエインスを始める前は物理工学っぽい学部に2セメスターいつつ物理ラボ助手として働いていた。
内縁の夫の仕事の都合で退学したのだが。
よくスピリチュアル系の話の中で量子力学や相対性理論が出てくる。
2セメしかいなくても、一応まじめにやっていたので高校物理すらやってない人に比べればちょっとは覚えがある。
・全てはエネルギーである
・人の意思が現実を決める
そういう命題を「科学的」に証明するためにそれらの物理っぽいものがが使われる。
実際どうなのか。
ただ、高校とかでも物理やってないと、スピ系の人はなんとなく盲目的に信じている感じがある。
私は上記の命題に反対する気は全くない。科学から、インスピレーションを得るのは素敵なことである。
ただ、無闇に「科学だから」と言って「その一部」を信じるのもなんとなくつまらない。
では、本題。
特殊相対性理論。
有名なアインシュタインの
E = mc^2
は割とラボでも使った。意外と便利なので。証明は大変でも使うのは簡単。
cは定数なので、
「エネルギー=質量」と置き換えることができる。
それにしても定数cは数字になおすと約3億なのですごい数である。
さらにそれを二乗してるのだから、3の後ろに0が16個(「3京」っていうらしい)。
あなたが体重60kgとしたら、そこに3京を単純にかける。
そうすると、
60 * 1000 * c^2 = 12*10 21 kWh
12の後に0が21個あるkWhです。 これがあなたの体のもつエネルギー。
日本の家族住まいの一世帯の1年間の消費電力が約5000kWh (5 * 10^3 kWh) らしいので、体重60kgの人が途方も無いほどのエネルギーを持っていることになる。
このすごいエネルギーを利用したのが原子爆弾とかである。少ない原料でびっくり大爆発。
実際、普通の状況下でこれを利用することはできない。原爆にしろ、うまく加工しないとエネルギーは取り出せません。
だから、自分の切った爪を爆発させて発電するとか、この公式を用いれば爪の先すらすごいエネルギーだけど、それは無理な話である。
つまり、すごいエネルギーであるというのはたしかだけど、それ以上でもそれ以下でもない。
エネルギーを引きだすのは簡単ではない。
ただし、「人間の見て認識でき、計算できる宇宙はたったの数%。あとの残りは最先端の物理であってもさっぱりわからない」と、知人の理論物理学者が言ってました。
だから、もしかしてたら私達は12*10 21 kWhという私達の体のもつ膨大なエネルギーを使えたり、実際使ってたりするのかもなあとも思います。
でも、それは「科学」という枠組みのなかでは説明できないこと。
ただ、私がしにそうにきつかったドイツの大学の物理の授業から理解したのは、私達はすごいエネルギーを持った存在なのだ、ということ。
次回は気が向いたら量子力学のことでも。