2018年はじめての満月🌕
去年に引き続き、新月満月の日には更新していこうと思います(*´∇`*)よろしくお願いいたします。


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  私がなんで職人のことを発信したいなんて思いはじめたのか?
それは、物の価値を正しく評価してもらえる世界になったらいいなと思っているから。


  今の時代は、物を買うときの判断基準が二極化している気がする。

  値段が高い安い、か、価値の高い低い。

  人件費などの問題でMADE IN JAPANではないものがたくさん出回っていて、それは大抵、価格競争に陥っているメーカーが安く生産できるからと海外に工場を持つからだ。
でも、価格競争に陥ってしまうと数を売らなければ利益が出ない。どんどん安くし、大量に売らなければならない状態になっていき、そうなるともうそこから抜け出すのは難しい。
職人も、もしその価格競争にのっかってしまったら同じことが言える。


  商品の値段をあげることは難しい。
値段を下げるのは簡単だが、あげるのは本当に難しい。
10円単位でも、消費者は敏感だ。

 そしてその価格競争は、その物のブランドの価値をさげていくことになる。


  消費者の中には、本物でなくても似てればいいという人もいるだろう。
すると作り売る側も、売るために値段を下げたり、結果物の価値を下げたりすることが必要な場合もあるだろう。

  でもやっぱり、価値を高め、その価値をわかってくれる人に買ってもらえるようになってほしい。
そうすれば、売れる数が少なくても職人にはちゃんと収入になる。
そうすれば、そのブランドが継続していくことにもつながる。



  たとえば、陶器。
とても有名な職人の作品で1枚何万円もするようなものに似せたデザインのものが100円ショップで売られていたら、みんなはどうするだろうか?
「似ているからこっちでいいや」という人は多いだろう。そしてその時は気に入っていてもすぐに飽きてしまう。大切にしない。下手したら捨ててしまうだろう。
でも、その職人自体を知っている人は、その職人の「価値」を知っているので偽物は買わない。お金を貯めてでも本人のものを買う。そして長く大切にする。これは「ストーリーに着目する」という部分でも、私はとても共感できる。
本来、ものづくりというのは後者でいなければならないと思っている。
そうでないと職人が育たないし、良い物も生まれてこないし、適当にやっていても売れるならそっちの方がいいという志のない人が出てきてもおかしくない状況になってしまうからだ。そうなったらその物・ブランド(伝統工芸品)の価値が下がってしまう。


  物があふれている今のこの世の中で、本物を正しく評価できる消費者は多くはない。
でも、私は評価できる消費者が増えて欲しいと思っているし、自分もそうでありたいと思っている。


  だから、私はこんな風にサポートできるようになりたいと思っている。
「古きよきものと新しい目線をつなぐ」
「生産者と消費者をつなぐ」

そういう仲介者でありたい。
だから取材して発信することを、もっとできるようにしていきたい。

  自分の強みは、古きよきものを見ること・新しいものを見ること、両方の目を持っていることだと思っている。
  それは以前にも書いたように、母の影響で伝統工芸をみる機会が多かったこと。それに、自分の好奇心旺盛な性格のおかげで新しいものや変わったものを見る目が肥えてきたということ。
職人や生産者、特に昔から代々続いているようなところの後継者は、中々新しい世界に踏み出すことができない。それは今まで培ってきた先代たちのことを想って。


  でも、その先代たちの技術やものを大切にしているだけでは、今は中々、物を売ることができなくなってきている。
かといって簡単に古きよきものを手放すような職人は信用できない・・・・・・。
伝統工芸の世界はジレンマに陥っている。

  長年大切にされてきたものを絶やさないために、自分も勉強して、修業してきた人の力になりたい。


  私はあくまでも情報提供や提案をするだけになってしまうだろう。
ただそれは、作り手の技術があるからこその提案になっていくと思う。もちろん、現実的に難しいような内容も出てくるだろう。
でも、無理なら無理でいいが、頑張ればできるならやってほしいと思う。
それはたとえ失敗しても、絶対その人の糧になるから。

  基礎が出来ていないと新しいところに踏み出せないのは自分も同じ。だから伝統工芸の勉強も必須だ。

  弟子入りするわけではないし、物をつくるわけではないけれど、せめて知識は身につけておくべきだと思っている。
その技術のことをただ「すごいですね」と言って取材したりサポートしたりするだけでは、「作り手の技術があるからこその提案」は、そもそもできないだろう。
  そして以前書いたように、その人の「つくった物」ではなく「その人」自体に焦点を当てた記事を書いていきたいと思っている。


  それはブログなのかサイトを作るのか、紙媒体なのか、どんな形になるかはわからないが、情報があるのとないのではかなり違う。

  私は紙媒体が好きだけど、やはり今の主流はインターネット。そこに情報があるのとないのでは雲泥の差。

  きっと同じように考えている人は世の中にたくさんいると思う。そういったサイトも実際にある。でも、正直、何かが足りないように感じている。
だから自分にしかできないスタイルで、より職人の「魅力」を伝えることができるようになりたい。

  例えば、取材は手短にするという人も多いが、私は時間の許す限り話を聞く。2~3時間かかることも普通にある。関係なさそうな話でもつながっていくととてもおもしろくなり、その人の魅力も2倍3倍と膨らんでいくのがわかる。
情報はあるに越したことはない。
だから取材をして直接話を聞くこと、自分自身が学ぶこともとても大切だと思っている。

  今は小さなサポートしか思いつかないけれど、途中で諦めるようなことはしたくない。
自分のできる限りの力でサポートしていきたい。
だからまずは、発信し続けることから。