「三蹟(さんせき)」に列する平安時代の書家・小野道風(おののとうふう)の作品とされていた国宝「円珍贈法印大和尚位並智証大師諡号勅書(円珍勅書。東京国立博物館蔵)」が直筆ではなく、後世の写しだったことがわかった。
 理由として①平安期の公文書にしては行書体であり過ぎる②勅書後半の署名の上に記された官位の文字が極めて小さい③円珍勅書の前年(延長4年)に出された別の文書の「天皇御璽」の内印と比べて「天」や「御」の字形が異なり、押印が雑である④和紙の行間に折り目を付けて広げた跡があり、折り目は1行ずつまっすぐに書き写すために付けたとみられる、などが挙げられるという。[読売新聞]
継色紙 伝小野道風筆 (日本名筆選)/著者不明

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