平安時代の歌合(うたあわせ。歌対決)の巻物「大治元年摂政左大臣家歌合」が完全な形で発見された。
 同巻物は大治元年に時の摂政左大臣・藤原忠通が主催した歌合を筆記したもので、平安時代の歌合集成「類聚歌合(るいじゅううたあわせ。20巻。国宝)」の第12巻に収録されていたが、所在不明になっていた。
[中日新聞]


● 藤原忠通(ふじわらのただみち)・法性寺殿(ほっしょうじどの) ●
 (1097-1164) 平安時代後期の公卿。関白・摂政・太政大臣。藤原忠実の長男。頼長の兄。1121年に白河上皇に罷免された父に代わって関白となり、摂政・太政大臣に任ぜられるが、白河没後に父や弟と対立して氏長者(うじのちょうじゃ。摂関家家督)を剥奪、1156年に保元(ほうげん)の乱で後白河天皇に味方して勝利し、書道の法性寺流を興した。(「歴史チップス基礎人物集」より)