この最後のシーンは見るものに多くのことを想像させることが可能な終り方で、定番とも言えるエンドです。
転生エンドで良いのでしょう。
エロゲーにおける転生エンドはハッピーエンドじゃないと思っています。転生前に培ってきた記憶の共有を失っているがゆえにリスタートであるから。
最後のシーンをどのように捉えるのかは視聴者の思うところで正しいです。私のように転生だと思うのも解釈のひとつであるのです。その転生の概念さえも人によって違うのです。
もちろん、このシーンを入れたことは原作者の意図してのことです。
いろいろとAngel Beats! について書いてきましたが、予想は当たりませんでした。

およそのメンバーが消滅し残った5人で奏の為に卒業式です。
卒業式の場面は感動より笑ってしまった。これは展開をみる限り笑うところなのでしょう。
それにしても奏の上機嫌さは不思議な魅力があります。ゆりっぺもSSSから解放されて人として丸くなってしまった。順番に消滅して行くのですが、さすがにお涙頂戴とはいかない。感情移入が十分じゃないからでしょう。

最後は、音無と奏が二人残り、後にやってくるだろう人たちが成仏するための道しるべとなると想像していましたが、どうも音無の奏と二人だけで残ろうとする行動や言動に純粋さが無いと感じた時点で居残りは無くなったと思ったのです。この流れからバッドエンドとして、この空間にたった一人だけで取り残されてしまうことも想像しました。
実際に、その描写が出ました。このシーンは、私の音無に対する心理描写の読み取りが悪いのでしょうが、見方によっては音無が奏との二人きりの世界を構築する策略であったかのように思えたのですけど。ヘタレそのものの演出でしたね。多分ですがワザとでしょう。その直後に奏の消滅で”フラレ”てバッドエンド!
しかし、最後のシーンで地獄から生還ということに・・・・。

最後で奏ちゃんと音無が出会えた。これは、有り得ない奇跡でしょう。本来は二人とも別の原因によって死亡することが確実だったのに共に生きて再会です。もっとも記憶があるかは別です。鼻歌=記憶があるとは限らないのです。奏の臓器提供者となる音無は生きている。奏でも卒業式を経験したことがない状態で短い一生を終えるはずが会えたのです。まあ、適度な感動というのか、エロゲーを過去にやっていた経験から言うなら一応ですがホッとできるエンドです。
最後のシーンを含めて多くの謎が残ったけど1クールとしては十分に楽しめました。