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新しいバイオマス発電用植物がアメリカで開発される

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Hybrid grass may prove to be baluable fuel source (Illinoi univ. news)


アメリカの農学界で一番今予算が下りやすい分野はなにか?

自分の周りでは機能性食品、オーガニック、そしてバイオマスだった気がします。


wikiのバイオマスのページ ではバイオマスの定義は「化石資源ではない、現生生物構成期限の産業資源」となってます。


簡単に言い換えますと、石油とか石炭とかはいつかなくなるし、環境にも悪い。そこで植物からエタノール燃料を作って車をはしらせたり、燃やして電気をつくっちゃおうという運動があります。そのような目的で使えるような生物由来の資材をバイオマスといいます。畜産の糞尿からメタンガス作ったりなんかも植物と動物との違いはありますがその一環ですね。植物関連ではサトウキビからエタノールつくったり、草みたいなのを燃やして電気作ったりします。


ですが実用化は始まったばかりでして、そのための研究が盛んです。


今回作られたのは Giant Miscanthus (ジャイアント ミスカンザス)という新種のハイブリッド品種(遠縁の植物を掛け合わせるハイブリッド法という品種改良法で作られた品種)です。高さは13フィート(約4m)で茎を利用するそう。


この新品種の利点とは以下の点

1.燃焼時のCO2排出量が低く育成時にこの植物が消費するCO2量を超えない(燃やしても温暖化の原因にならない)


2.エネルギー効率が良い。インプット/アウトプットの比が0.2。現存のキャノーラ由来の他のバイオマス資料でしたら0.8なのでかなり向上してます。


3.収量が向上している。今までのバイオマス植物は30t/エーカーだったのが60t/エーカーまで向上したそうです。生産にはやや涼しい所が適してるそうです。


次のステップとしては普及でしょう。ちなみに開発したのは自分の出身校なんで懐かしいです。実験圃場は自分がブロッコリー育ててた所と隣でした。あの謎のデカイ草はこれだったんですね。単なる雑草かと思ってました。びっくり。