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遺伝子組み換えワインに期待!?

vine


「韓国軍人が踊る恋愛レボリューション21」 というのが突然、アメリカの友達から送られてきたのだけど、そんなことはどうでも良いですね(面白いので興味のある人は見てください。クオリティー高い)。今日の記事はフランスで組み替えワイン用ブドウの研究にワイン生産者が不安がっているという記事Genetically modified vines worrys french vine maker : yahoo.com 英語)です。


National Institute for Agricultural Research (INRA) という研究所がフランスのアルザス地方にあるそうなんですが、周囲のワイン農家は風評被害を恐れているようです。 ワイン農家のPierre-Paul Humbrechtさん は記事の中で「説明もなしに、作りやがって。まじ切れる。」なんて言ってます。切れたフランス人ってなんだかすごく怖そうですね(イメージです。)また同様の実験農場はシャンパーニュ地方にもあったみたいなのですが、周囲の反対でおとりつぶしになってるみたいです。


さて、ここで研究しているのがどのようなタイプのGMO(遺伝子組み換え作物)の研究をしているのかといいますと、フィロキセラウィルスに対する根の抵抗性を遺伝子組み換えで向上できるのか、というものみたいですね。フィロキセラってのはやっかいなウィルスでして、今は強い農薬をつかったりして(抵抗性の接木とかもかな)対処しているらしいです。


科学者の言い分としては

「この研究は将来的に多くの生産者に利益を与える。少し実験用に植えるだけだから見逃してください。」


生産者の言い分としては

「フィロキセラが問題なのはわかるけど、正直やめてくれ。チリとかオーストラリアから安いワインが入ってきてただでさえ大変なのに売れなくなんじゃん。」


という感じでしょうか。


ポイントとしては

GMOの問題は得られるプロフィットとリスクのバランスによって判断しないといけない。

その観点から考えると、このケースでは「得られる利益は風評被害(もしくは実際に交雑が見つけられた時)のリスクに比べ、大きいとは言えなさそう」と思います。


先日、日本でも筑波で遺伝子組み換え米のオープンエアーでの実験が始まりましたが、(稲は自殖とはいえ)環境に加え周囲の産地に与える影響はこれからGMOを語る上でキーポイントになってくるといえそうです。