嗚呼、どこまでとんでいく、野田首相....。 | 何事も楽しく、過ごしたい。

何事も楽しく、過ごしたい。

TVドラマ、映画や小説などを見ての感想や、ニュースなどについて思ったこと、感じたことを綴っています。

TPPの賛成派と反対派をマスメディアがいつの間にか、推進派と慎重派に呼び換えて対立色を薄めた。
でもTPP交渉に参加するか否かで国論が二分されたのは事実だ。
だから結論も参加か否か、どちらかになって当然だ。
ところが野田首相の言葉は「交渉参加に向け関係国と協議に入る」だった。
ずばり、交渉参加ではないらしい。
あくまでも前段階として関係国と話し合うだけで、交渉参加じゃないって、そんな云い分が通るのか。
以前に取り敢えず意見交換だけさせてくれと参加国に打診したときは、あっさり断られた筈だが。
誰が見ても参加強行だが、民主党の慎重派議員たちはこれで離党しないで済んだと勝利宣言。
どこか狂っているとしか思えない。

仮に、交渉参加に向け「関係国と協議に入る」のが認められたとして、何を協議して、
どういう結論をいつ出すのか、さっぱりわからないのだ。


一方、オバマ大統領やクリントン国務長官が日本の参加は歓迎だと述べている。
いやいや参加じゃなくて、関係国と協議するだけなんです、と説明しなくていいのか。
来日したキッシンジャー氏は野田の英断を賞賛した。
いやいや英断じゃありません、前段階の協議だけです、と訂正しなくていいのか。
国外に誤解を与えているのか、国内の選挙民を騙しているのか、どちらにせよ酷い話だ。

12日朝、ホノルルで開かれるTPP交渉9カ国の首脳会合に、野田首相は招かれなかったらしい。
大枠合意を発表してTPPの結束を演出する場に、
関係国と協議してみようかな~ってな調子の野田なんぞ招待しても意味はないと、
他国は考えたのだ。お呼びじゃない、ってことなのだろう。

つい数日前、米議会の超党派議員がオバマ直轄の通商代表部に対し「日本がTPP交渉に参加すれば、
複雑になるだけだ。連邦議会その他の関係者によく相談せよ」と公開書簡を出した。
早く云えば、日本は難しい相手だから慎重にやれよ、
ヘタすると適当に誤摩化されて美味しいところだけ持っていかれるぞ、と心配している。

さらに、米自動車産業団体も日本の参加に反対声明を出した。
日本市場は閉鎖的だからTPPなど無意味ともっともらしく説明するが、
世界でトップクラスの自動車メーカーがひしめく日本で、
自分達の作る二流製品など売れる訳がないとよく分かっているのだ。

アメリカは決して一枚岩ではないし、TPPで日本を隷属させようなどとと思っちゃいない。
野田首相は、オバマ大統領に媚びTPPに擦り寄れば、
アメリカ中が大喜びして大歓迎してくれると信じていたらしいが、オバマ氏だって、
来年大統領に再選できるかどうか、微妙なのだから。

$何事も楽しく、過ごしたい。




そして、さらに、

日米首脳会談の米側発表に外務省ビックリ! その真相とは…
12日昼(日本時間13日朝)にホノルル市内で行われた日米首脳会談の米側の報道発表をめぐり、
とんだハプニングが起きた。
米側の報道発表資料には環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について
「野田佳彦首相が『すべての物品およびサービスを自由化交渉のテーブルに載せる』と述べた」と書かれていた。
これに対し、外務省は「そのような発言を首相が行った事実はない」として、
米側の報道発表を否定する報道発表をして火消しに躍起となった。
外務省によると、首相は「昨年11月に策定した『包括的経済連携に関する基本方針』に基づいて
高いレベルでの経済連携を進める」と述べただけだという。
外務省が米側に説明を求めたところ、
米側は同基本方針に「センシティブ品目(自由化に慎重な品目)について配慮を行いつつ、
すべての品目を自由化交渉対象とし…」と書かれていたことを踏まえ、報道発表したと説明。誤解を認めたという。
とはいえ、この基本方針は菅直人政権が閣議決定したもので、
民主党政権のあいまいな姿勢が今回のような誤解を招いたともいえそうだ。
(2011.11.13 17:57、産経新聞)


どうして1年前に菅政権が閣議決定した基本方針を今頃APECでの日米首脳会談で述べているのか?
おそらく野田首相は、ISD条項のことやTPPなどの条約が国内法に優先することなども知らなかったくらいだから、
TPPなどの経済連携に関することは殆ど何も知らないと思われる。
だから、1年前に菅政権が策定した経済連携に関する基本方針を今頃APECでの日米首脳会談で持ち出して
「これのとおりにやろうと思う」などと言うしかなかったのだろう。
野田首相には、TPPの基本知識も、戦略も、交渉能力も何も無い。
ただただ、オバマ大統領のご機嫌を取ることしか考えていないということが明確になったようだ。
とんだ日本の首相となったものだ。しかも、日本国民が選んだ首相でもない。
鳩山、菅、野田と民主党の首相になってから、らくなことがないようだ。