故“政木和三”先生著書『未来への発想法』より
第七章 体と心を癒す超発想法 その⑧
『神経痛、腰痛が起きない』ゴルフ新打法
ある年齢に達したときのスポーツとして、ゴルフは最高の健康法だと思っている。
適度な運動量、延べで10キロ近くも歩くことなど、他に探せといっても難しいのではなかろうか。
ところが、困ったことに、年齢が高くなればなるほど、体のどこかに故障が生じるもので、それがゴルフをすることで悪化したり、ゴルフが故障を起こすということも多々あるようだ。
そこで私は、『ゴルフと健康』という観点から、インスピレーションで、
『神経痛の起きない、腰痛の起きないゴルフ』
のスイングを完成させたのだ。
もっとも、1年前に政木ゴルフ完結編として『「臍」中心のシンプルゴルフ』を発刊したばかりであるので、もうゴルフの本は最後と思っていたが、『ゴルフと健康』のためにという要望もあり、『神経痛、腰痛が起きない』という見地から、近々、本を出す予定で執筆している。
もちろん、このゴルフ方法は、前著のスイングをマスターした上での方法である。
このゴルフの打ち方を発想したのは、そもそも、この本の原稿をかなりのところまで書いていたころ、1万歩の散歩をして、その後、打ちっ放しの練習場で打っていたときのことである。
さすがに、80歳の肉体には少々、ハードな毎日が続いていたので、無理して打とうという気持ちは全くなく、クラブが自然に動くような打ち方になったのだ。
そこから、インスピレーションがわいたのである。
クラブが振り子のようにプランプランと振れるように、両脇を締め、手は動かさずに、歩いているように両ヒザを動かすだけで、手と体は一体となって左右に動くと、クラブは大きく左右に振れる。
その途中でクラブヘッドがボールに当たるようにすると、ボールは全部、真っすぐに飛んでいく。
この打ち方であれば、体の筋肉の力は出すことができない。
両ヒザの動きだけでクラブが振り子のように振れるように、クラブの動きに合わせて両ヒザが動くだけで、クラブは大きく振れ、ボールに当たると驚くほど真っすぐ飛んでいくのだ。
今までは、打とうとか飛ばそうと思って、クラブを自分の力で振ろうとしていたので、逆に方向性も悪く、飛ばなかったのである。
飛ばそうと思わずに、クラブが自然の振り子のように振れば、ボールは自然に真っすぐに飛んでいく。
つまり、私の場合でいうと、肉体の限界まで達して、ボールを打って飛ばそうとする欲望もなくなり、クラブが自然に振り子に振れるエネルギーだけで十分に飛んでいくことを、この打ち方は教えてくれたのだ。
もちろん、このスイングであれば、神経痛、腰痛などは決して起こることのない打ち方である。
いわば、『究極の健康ゴルフ』といえるであろう。
政木先生の廃刊になった著書より抜粋しました。
さすがは政木先生。
転んでもタダでは起きない人物だったことが、これで証明された訳ですネ。
普通の人であれば80歳前後で腰痛をかかえるとなると、ゴルフなどの運動は断念するハズですが、これをプラス発想に変えて克服してしまったのであるから本当に驚きであります。
凄い!の一言に尽きます。
この著書は東洋経済新報社より1996年6月27日に出版された書籍です。
明日もこの続きをご紹介致します