ボランティア経験者が見つけた、「減災」の意味 | 小泉自然楽校のぶろぐ

小泉自然楽校のぶろぐ

「3.11を忘れない」をテーマに、
小泉自然楽校事業がスタートします。
気仙沼市小泉地区の海、里山、森、畑などの自然の中で、
子どもたちはいろんな体験をしていきます。

「減災」

気仙沼へ来て初めて聞く、あるいは初めて考えるという
ボランティアも少なくないのかもしれません。

ボランティアたちはここでの経験を通じて、
「減災」の意味を見つけていきます。

2013年末、2014年始に滞在したボランティアたちの振返りを
ご紹介します。



・・・

(年始滞在の男性)
減災は、一度起こった災害を二度と繰り返さないように、また災害が凝ったとしても
その被害を最小限にとどめる事であると思います。
それはつまり、災害を経験した人間がメッセンジャーとして、
災害を経験していない無知な人々に教えを与えることで実現する場合もあるでしょう。
自分も災害を経験したわけではないのですが、実際に被害にあった地域を目で見て、
できるだけ多くの人にこの過去の事実を伝えていく事ができればと思います。


(年末滞在の女性)
被災された方の話を実際に聞いたり、自然楽校で過酷とも言える環境で生活する事で、
災害時の状況がより想像できるようにもなります。私を含めてここに来るボランティアも、
このような体験を通じて、災害をより自分の事としてとらえる事ができるようになるのだと思います。災害を「誰かの事」ではなく「自分にも起こり得る事」だと火事、
備えることが「減災」にも繋がるのではないかと感じます。


(年始滞在の女性)
災害はまた起こる。その時に被害を最小限にとどめる、そのための知恵、
先人の経験を、受け継ぎ風化させない事。
自分の命をそれぞれ自分で守るという意識を忘れない。
それなら自分にもできるし、それに向けて自分を鍛えていく事なら自分にもできるな、
そう思いました。また、その考えを広めていく事が今回の犠牲者への鎮魂にもなるのだ
という事を感じました。


・・・


小泉自然楽校での生活もまた、ボランティアに多くの事を教えてくれます。


自然楽校での生活、他の多くのボランティアとの交流・強調。
普段とは違う環境に体調管理の大切さを感じるボランティアも
少なくありません。厳しい環境の中での生活を通じて、
「自己管理」の大切さ、「自己完結」(人に迷惑を掛けない)
という観念を再認識したというボランティアの声もあります。


これは、災害が起きた時も同じなのではないでしょうか。


災害時も、できる限り「自分で自分の身を守る」、
「自分で自分の体調を管理する」という事が大切であり、この心構えが
「被害を減らす(=減災)」という事にも繋がるのだと思います。


・・・


被災者の話を聞く事、被害にあった場所を見る事、自然楽校で生活する事、
その全てを通じて、ボランティアは「減災」の意味を見つけます。


その学びを、それぞれの生活の場で是非活かしてほしい。
それこそが、「減災」であり、経験者の教訓を無駄にしないという事なのではないでしょうか。









スタッフN