2012年開幕戦。メルセデスAMG(旧メルセデスGP)チームがFダクトの応用形で空力トレンドをリードしていると言う観測。予選もQ2まで速い。Q3でも4位にミハエル・シューマッハが入り、レッド・ブルを凌ぐ。テストで急遽補修したり、速かったりで注目のロータス(旧ルノー)チームの復帰した現役6人目の元チャンピオン、キミ・ライコネンはQ1でノックアウトなれど、3年ぶり復活のロマン・グロージャンは予選3位と健闘。でも決勝はスタートで出遅れると、途中でクラッシュ、リタイヤとなる。予選Q3のトップ争いはマクラーレン勢。最終ラップでミスしたジェンソン・バトンはルイス・ハミルトンに届かず、2位止まり。フェラーリの2台はQ2でノックアウト。
 決勝のスタートで、ハミルトンはスタートのホイールスピンが多く、バトンに先行を許す。後方で多重クラッシュが発生し、上手く避けたドライバーが一気に上位に進出。予選6位だったレッド・ブルのセバスチャン・ベッテルは徐々に上位に進出しマクラーレンを追う。ザウバーの小林可夢偉は最後尾スタートのチームメイトのセルジオ・ペレスや、ライコネンが迫ってきて苦戦を続ける。終盤、2回目のピット作業をマクラーレンの2台が同一周で行い、ベッテルにチャンスを与えない作戦が決まったかと思ったところでセーフティカーが入り、ベッテルは上手くハミルトンを逆転する事に成功。最終ラップで入賞圏内のドライバーにアクシデントが多発。フェラーリのフェルナンド・アロンソを追っていたウィリアムズのパストール・マルドナードがクラッシュし6位を棒に振ると、7位を争っていたペレスも遅れ、ペレスに迫っていたメルセデスのニコ・ロズベルグもスローダウン。9位を走っていた小林可夢偉が6位に逆転入賞する劇的な幕切れだった。
 予選Q3で最後に大逆転ポール・ポジションを獲得したレッド・ブルのセバスチャン・ベッテルがスタート直後の2コーナーで右リアタイヤをパンクさせリタイア。1周目に2位に上がったフェラーリのフェルナンド・アロンソも最後のタイヤ交換でマクラーレンを逆転出来ず、ルイス・ハミルトン、ジェンソン・バトンが1-3フィニッシュ。
 カリフォルニアの太陽の下、年間稼働率が非常に高いソノマのインフィニオン・レースウェイでのロードレース。
 チャンピオン争いを演じるウィル・パワーを筆頭に、エリオ・カストロネベス、ライアン・ブリスコーと1-2-3。ポイントランキング・トップのダリオ・フランキッティとスコット・ディクソンのチップ・ガナッシ勢が4-5番手スタート。
 決勝レースもそのまま終了でポイント差を大きく詰めた。