ネットで見つけた『静かなる戦争のための沈黙の兵器』続々
現行の法律については、内容的には変えることなく、単にねじ曲げて反対の解釈を することによって、結果としては大層な成果を挙げてきた。その成果は、第一に解釈 が法律を覆い隠すという事実に、次いで立法の錯綜した糸から何かを引き出すのは不 可能なために、政府の目から法が完全に姿を隠すという点に明かに見てとれる。法律 を文字に拘泥せずに解釈するという学説は、ここに起源がある。<九>
われわれは、常軌を逸していると思われるほど大胆かつ不正な裁定を下さなければ ならない場合のために、言葉の微妙な綾を探し出し、こんぐらがった法律用語を駆使 して事態を正当化しなけれはならない。そして、この裁定が最も高潔で道徳にかなっ たことを法律用語で言っているのだと思わせるように、はっきり述べることが肝要で ある。<八>
権力の分立、言論の自由、新聞、宗教(信仰)、法の前の平等な結社の自由、財産 の不可侵性、居住、徴税(脱税の考え方)、法の遡及力……これらの問題はすべて、 直接手を出したり人民の前であからさまにすべきではないような事どもである。どう しても直接触れなければならない際には、明確に言い切ってはならない。現在の法に ついてのわれわれの原則的な考えを微に入り細に穿って語ることなく、単にさらりと 言ってのけるだけに留めなくてはならない。……原理を明かさなければ、われわれは 行動の自由を確保しておいて、かれらの注意を惹くことなくあれこれとそらせるが、 一部でも明言してしまうと、たった一言だけで何もかも与えてしまったことになるか らである。<十>
われわれの権力は、労働者の慢性食料不足と肉体的虚弱を必要とする。まさにそう しておいてこそ、彼はわれわれの意のままに従うようになり、われわれに敵対する強 さも意志もなくなり、自分たちの権威を見つけ出そうとはしなくなる。王たちが正当 に貴族に与えた権力よりも、さらに確実に労働者を資本の権利に従わせるのが飢えで ある。<三>
憎悪は、〝経済危機〟の効果で数倍もの火の手を挙げるだろう。経済危機たるや為 替取引を中止させ、工業を停止させるだろう。われわれは、自分たちが熟知している 隠密な方法を総動員し、すべてわれわれの手中にある金力の助けを借りて、大規模な 経済危機を作り出し、それによって全ヨーロッパ諸国の労働者群集をいっせいにまと めて路上に放り出すだろう。これらの群集は、ただ単に無知であるがゆえに、揺籃時 代から羨み妬んでいた連中を喜んで血祭りにあげ、連中の財産を略奪できるだろう。 かれらは〝われわれのもの〟には手をつけない。なぜなら、襲撃の時機を知っている のはわれわれであり、われわれは財産を守る手が打てるからである。<四>
ゴイム社会をきっぱりと崩壊滅亡せんがためには、投機を産業の基礎にしなければ ならない。その結果、産業が国土から引き出したものは、いくつかの手を通り抜けて 投機に手渡される、すなわち、われらが階級に転り込むであろう。<四>
われわれの目的には戦争は欠くべからざるものである。が、できる限り、戦争が領 土的な利益をもたらさないように仕向けるべきである。そうすれば、戦争は経済に基 盤を置くようになり、各国はわれわれの支配の強力さを思い知らされるであろう。ま た、当事国は双方ともわれわれが国境を越えて放った代理人団の思うがままに操られ るだろう。<二>
御存知のように、金本位制を採用した国々は危殆に瀕している。われわれが流通し ている金を出来る限り引き上げるものだから、通貨の必要を満たすことが出来なくな っている。<二十>
われわれが計画したゴイムの財政制度と原理の改革案は、誰も肝を潰さないように 衣をかぶせてある……ゴイ政府の無頓着なやり方のお蔭で、国庫はついに空になる。 ここで国債時代が始まるのだが、国債は国庫以外のものまで呑み込み、かくてゴイ国 家全部がご破産となるのである。先刻御承知であろうが、かくのごき財政管理法は、 われわれがゴイムに授けた方法であって、われわれがこれを実行することはできない。 <二十>
国債はどんな種類であろうとも、国家が脆弱であり国家機能を理解することすら欠 如している証拠である。国債は支配者の頭の上にぶら下っているダモクレスの剣のよ うなもので、支配者は国民から税金を取る代わりに、われわれの銀行家に掌をさしの ばして憐れみを乞うようになる。外債は国家の体に取りついている蛭であって、蛭の 方で自然に落ちるか、国家が叩き潰しでもしない限り取れるものではない。だが、ゴ イの国家はこの蛭を払い落とさない。行き着く先は減亡というところまで、ますます 取りつかせ太らせ、最後は失血して自ら死を招くのである。<二十>
ゴイの支配者たちは、かつてわれわれが助言したとおりに、国務を怠って各国代表 たちとの宴会や儀礼、歓楽にふけっていた。かれらはわれわれの支配が目に見えない ようにする衝立に過ぎなかった。王たちに代って寵臣たちが書いた回顧録なるものは、 実はわれわれの代理人が書いたのであるが、そこには決まって将来の経済と繁栄が約 束されていたので、皮相的にしか物を考えない人間たちを満足させた……が、何の経 済のことか?どんな新税を?・・われわれの回顧録や計画を読めばそういう問が出 てくるはずなのに、誰一人として質問しなかった。かれらの人民は驚くべきほど勤勉 なのに、かれらが途方もない財政的混乱に陥った原因が、そのうかつさにあったこと は、諸兄はよく御承知のことと思う。<二十>
ゴイムの頭というのは、思考力の発達していないことにかけては、全く野獣並みで あることが明々白々ではないか!かれらは、われわれから利子付きの金を借りてい る[外債]。その元利を返そうと思えば、国庫から取り出す以外に手はなく、結局ま たわれわれから借りなければならず、どうあってもわれわれの懐に戻るということを 考えても見ようとしないのである。かれらが必要とする金は、人民から取り立てた方 がはるかに簡単であったのに!<二十>
もしも国家機構の一部を損傷すれば、国家は病気にかかり、死ぬことになることは 人体と同様である。われわれが国家機関にリベラリズムの毒を注ぎ込んだら、その政 治複合体全体がある変化を起こし、国家が不治の病い・・敗血症・・に犯され、あと は悶絶死という終焉を待つばかりである。<十>
リベラリズムは立憲国家を作った。それはゴイムにとっては唯一の安全装置である 専制国家に代るものであった。よく御存知のように、憲法は混乱、誤解、争論、見解 の相違、各党派の実りなき煽動等の一切合切の学校・・一言にして言えば、これら何 もかもが国家の機能を破壊する学校以外の何ものでもない。<十>
自由という言葉の抽象性のゆえに、われわれはすべての国の群集に、かれらの政府 は国の所有者である人民のための豚小屋の番人に過ぎないのだ、番人は破れた手袋の ように取り替えていいものなのだと説きつけることができた。人民の代表は取り替え られるものなのだ、ということは、われわれが自由に利用できるということであり、 言うなれば、任命権をわれわれに預けたことになるのである。<一>
われわれが公衆の中から選んだ行政官たちは、奴隷のように従順な資質であるかど うかを厳しく監視され、支配技術に長けた人物にはさせないだろう。それゆえに、か れらが、全世界の諸問題を律すべく幼年期より養育された助言者・専門家である学識 者と天才の手の内にある将棋の歩(ふ)となるのは容易である。<二>
しばしの間、もはや政府の要職にユダヤ人兄弟を据えても危険はないという時期ま で、その椅子には別の人間を座らせよう。とかく過去や世評に何かとあり、国民との 間に溝がある人間を、である。その人間がわれわれの意に従わない場合には処刑し放 逐しなければならない・・かれらが最後の息を引き取るまで、われわれの利益を守ら せるために。<八>
「おしゃべり屋」連中の手助けをする護民官は、ほかならぬ新聞である。新聞屋は支 配者に怠慢無能の烙印を押し、よって無益無用であると断罪した。実にこのために多 くの国々で支配者が退位させられたのである。その時であった、共和国時代到来の可 能性が見えたのは。その時であった、われわれが支配者に代えて政府の似顔絵・・群 集、すなわちわれらが奴隷、われらの人形たちの中から拾い上げた大統領・・を置き 換えたのは。これはゴイ人民の地下に仕掛けられた地雷であった。敢えて申し上げる が、ゴイ人民の地下に、である。<十>
われわれの計画が然るべき成果を挙げるためには、パナマ汚職事件その他のような、 過去に隠れた古傷を持っている候補を選んで選挙に臨む・・すると、そういう連中は 旧悪を暴露される怖さと権力を得た者の常で、すなわち、大統領の地位に付きものの 特権と名譽を失うまいとして、われわれの計画達成の当てにしてよい代理人となるの である。<十>
[フランス議会の]下院は、大統領を選出し、援護し、保護するであろうが、われわ れは新法案を提案したり既成法案を修正したりする権限を奪ってしまう。というのは、 この権限は責任ある大統領、われらの手中にある傀儡に、われわれが与えるのである。 そうすれば事の成行きとして、大統領の権威は四方八方から攻撃の的となる。だが、 われわれは自己防衛の手段として、人民に呼びかける権限、代議員たちの頭越しに直 接人民に呼びかけて決定させる、すなわち、大統領といえども一員である盲目の奴隷 ・・群集の大多数・・に呼びかける権限を彼に確保してやる。<十>
われわれの計画がまだ熟成していなくて、実際には非合法の状態でこれら一連のこ とを全部実行して、なおかつわれわれが立てた大統領に全責任を負わせないためには、 大統領周辺の大臣や高官を教唆して、かれらが自分たちの裁量でやったことであり、 かれらを身代りにして責任を取らせることで、大統領の責任を回避させる……この件 に関しては、われわれは特別に上院、最高行政裁判所、閣僚会議に役割を与えるが、 一個人には勧めない。<十>
大統領は、幾通りにも解釈できる法律の意味を、われわれの意図する通りに解釈す るであろう。大統領はさらに進んで、われわれが廃止の必要を指示すれば、法律を廃 止することもやるだろう。その他に、大統領は臨時法を、また、国利国益のためには これが必要だと言いつくろって、憲法の枠から逸脱した新しい法案すら提案する権限 を持つだろう。<十>
政治犯罪者が主義に殉ずるものとして尊ばれることをなくすためには、裁判の際に、 かれらを強盗、殺人犯、その他言語同断破廉恥極まる犯罪者と同じく扱うのである。 そうすると世間は、政治犯をその種の犯罪と同種の不道徳な犯罪と見做し、軽蔑の眼 差しで見下げるようになる。ゴイムが反政府活動を圧殺するのに同じ手段を用いない よう、われわれは極力努力してきたし、今後もその努力は継続したいと思う。新聞や 演説講演・・間接的には巧みに編集した歴史教科書・・を通じて、われわれは反政府 屋を公共の福利のために殉じた殉難者として宣伝してきたのは、以上の理由からであ る。この宣伝がふくれ上って、リベラルたちが増加し、何千というゴイムをわれわれ の家畜群に引き込んだのである。<十九>
破壊すべき時期でない時にゴイムの諸制度を破壊しないようにするため、われわれ は巧妙にそっと手をかけた。そして、かれらの機械を動かしているバネの端をつまん だ。これらのバネは精妙にしかも秩序正しく動いていた。われわれはそのバネを混沌 放従のリベラリズムに代えた。われわれは法律の運営、選挙の管理、新聞、個人の自 由を、原理的にはどうにでも加工できる生存物[人間]の土台である教育と訓練とい うバネを操った。<九>
厄介になるかも知れない連中に政事の諸問題に首を突っ込ませないようにするのに、 われわれは政事に代わるものを熱心に勧めている。すなわち商工業の問題である。こ の分野でなら、どれほど騒いでもよろしい!政事に代わって何か没頭できるものが あれば、群集は政治活動の類いから手を放して一服することに異存はない(政治活動 は、ゴイ政府と一戦交えさせるために、われわれがかれらに施した訓練であった)。 商工業問題においては、われわれは政治そっくりの事をやっているかのように思うよ うに処方してある。<十三>
かれらがかかずらわっていることを解き当てさせないように、われわれは娯楽、競 技、ゲーム、色事、遊び場をあてがって、更に政事から遠ざける……そのうち、われ われは新聞を使って芸術、スポーツなどありとあらゆる種類の競争を始める。こうい うことに関心が向けられれば、われわれがかれらと争わなければならない問題から、 かれらを完全に遠ざけるだろう。ますますかれら自身の意見を反映したり形にしたり することが難しくなるに従って、人民はわれわれと同じ口調で語るようになる。なぜ ならば、われわれだけがかれらの考え方に新しい方向付けを示しているからである… …もちろん、われわれとは表面的には無関係の人々を通じてであるが。<十三>
われわれの行動範囲には限界を遮るものがない。われらの超政府はすでに強力絶大 な言葉で現わされている超法規的な状態で存続している・・すなわち独裁である。 <九>
諸兄の中には、来たるべき時が来ないうちに、もしもゴイムが真相を嗅ぎつけたら、 かれらは武器を手にして蜂起すると言われる方もおられるようが、それに備えるに西 欧においては、最も太い肝玉の持ち主をも戦慄させる恐怖作戦をもって対抗する・・ すなわち、決定的な瞬間が来る前にすべての首都に地下鉄道、大都市の地下通路が設 けられ、事到ればそれらの首都を建物や書類もろとも空中に吹き飛ばすのである。 <九>
われわれに反抗する国がある場合は、その隣の国から戦争を仕掛けさせ、反逆行動 をことごとく叩き潰す位置にいなければならない。しかし、その隣国も束になって反 抗するならば、その折にはわれわれは世界戦争という手段に訴えて対抗しなければな らない。<七>