社会の授業 | 多文化子ども・若者日本語教室

多文化子ども・若者日本語教室

東京都福生市にある「多文化子ども・若者日本語教室」のブログです。(NPO法人青少年自立援助センター運営)
教室では、外国にルーツを持つ子どもと若者のための日本語学習・教科学習、高校進学サポートなどを実施しています。

今日は小学生の社会の時間の話をしたいと思います。

小学生の社会では、学校でやる内容を基本に、子どもたちには何かしら「作業」をさせるようにしています。

というのも、まず教師の言っていること、指示が理解できるようになって欲しい。そして難しいことを日本語だけで聞く座学が、どれだけ子どもたちにとって苦痛か考えた結果です。


2学期に入ってからは「町にあるマーク探し」として教室の外へ行き、標識やマークを見つけ写真を取り、教室でそれについてまとめる「調べ学習」をしました。

どんな意味のマークか知っている、でもそれを日本語でどう表現したらいいのかわからない、というものばかりでしたが、みんなで思考錯誤しながら「私の町にあるマーク集」を作ることが出来ました。

日本語の能力があまりついていない子にとっては、かなり難しい作業でしたが、日本語で調べ学習をしたという経験をさせられたという面では、良かったのではと思います。


そして次に地図記号の勉強。

地図記号の意味を導入してから、地図記号を使って「オリジナルの地図」を作ってもらいました。

これは、なかなか子どもたちも楽しんでくれて「学校の近くに図書館があったらいいなー」とか「(老人ホームには)お年寄りがたくさんいるから、病院沢山つくろうー」とか、子どもたちはノリノリで住みたい架空の町の地図を作っていました。作ったあとは地図を見せ合って、その地図について話会わせることが出来ました。


そして今は「東京都」についての勉強をしています。

今日は、東京都の地図を渡しました。なかなかいい地図が見つからず、小さい文字で漢字がぎっしり書いてある地図になってしまいました。案の定?「頭痛いよーこれ」と言われてしまいましたが、子どもたちが大好きな色鉛筆を見せるとノリノリに!!!!

色鉛筆を片手に区市町村を数えました。

嫌がるかな?とおもいましたが、予想外に真剣にかぞえていました。


色鉛筆は社会の時間でよく使います。

子どもたちが色鉛筆を使うのが好きだから、という理由だけではなく線からはみ出さないで色を塗る、見やすくするために色をつける練習をさせるためです。


子どもによっては、色を塗る得意不得意があり、器用な子、不器用な子がいます。

難しいかな?と思うことも、とりあえず「やらせてみる」


少し難しそうなことでも前傾姿勢にさせられるような工夫をこれからも試行錯誤していきたいです。


こんなことやったらいいよーとか、授業のやり方を共有できる場があればな…と思います。