興味がない | 多文化子ども・若者日本語教室

多文化子ども・若者日本語教室

東京都福生市にある「多文化子ども・若者日本語教室」のブログです。(NPO法人青少年自立援助センター運営)
教室では、外国にルーツを持つ子どもと若者のための日本語学習・教科学習、高校進学サポートなどを実施しています。

中学1年生の社会での授業のことを書きたいと思います。

今日はお休みの子がいたため、中国にルーツを持っている男の子だけでした。

1学期は地理。2学期は歴史をやっています。


さすがに中国にルーツを持つ男の子、漢字は強いです。

なのであっという間に縄文時代から平成まで、何も見ないで書くことができます。

が!!!!読みは全て中国読み…(;一_一)歴史上の人の名前も中国読みをしています。


学校のテストのことだけを考えれば、まぁ書ければいいのかな?とも思ってしまいますが、やはり学校に行けば集団授業。今日はお休みでしたが、通常ならばネパールにルーツを持つ女の子と一緒に歴史の勉強をします。

1つでも多く、先生や友達が言っていることが分かってほしいですし、集団で授業を受ける、日本で生活することなどを考えると、やはりどんな教科でもしっかり「読み」「書き」が出来て欲しいな、と思います。


…と言いつつも日本の歴史。

興味がない子、とても多いです。

難しいという子、とても多いです。

無理だよーと言う子、とても多いです。


中国にルーツを持つ男の子も「僕、興味ありません。意味がわかりません」という感じです。

そんな子どもを相手にどう授業をしたら良いのか…

意味が分からないと言うのならば…と思い中国語で書かれた歴史のプリントを渡しました。が…興味がないからいらない。と言われてしまいました。。。

興味がない…興味を持たせる、前傾姿勢にさせるような導入…毎回頭を悩ませます。


ですが今日は大成功?でベタですが平等院を導入するので10円玉を用意しました。

授業前に10円玉を見た男の子は「あ!何?10円?」と言い興味深々。

清少納言や紫式部なども導入しましたが、45分のコマで一番覚えていたのは「10円玉の寺」でしょう。

それでもいいんです。それを知った、覚えたことだけでも大進歩です。


子どもを前傾姿勢にさせるための導入…色々試していきたいです。


ちなみに遣隋使の「小野妹子」

漢字だけを見た中国の男の子は小野妹子が女だと思っていたようで、絵を見せると…「男!!!????!!!!」と驚いていました。