今日の小学生・算数クラスでは「足し算・引き算の文章題」のテストを行いました。
このクラスは学年バラバラ、国籍バラバラ、日本へ来てからの日数バラバラのほとんど共通点のないバラバラクラスなのです、、
そんな彼らでも算数のなかで共通して引っかかってしまうのが「文章題」です。
たとえば、
うしが 54とう います。
うまが 39とう います。
うしは うまより なんとう おおいですか。
これがもし「54+39=」はいくつですか。
という問題であれば、クラスにいるほぼ全員の子どもが正解することができると思います。
でも、文章で書いてあると、途端に手が止まってしまうことが多いのです。
なにがひっかかるかといえば、「何算をすればいいのか?」ということです。
たしざんなのか、ひきざんなのか、かけざんなのか、わりざんなのか、、、、
特に、~より 多い/少ない という日本語は理解するのが難しいようで、分からない子どもが多いです。
今日も、ペルーから来た男の子はそこで引っかかってしまい長い時間その問題のところで止まってしまっていました。
授業でも取り扱ってなんども説明したものの、、、やっぱりわからなかったのかな?という思いで見ていましたが、授業終わりに渡してきた答案用紙にはばっちり正解が書いてありました。
彼なりに授業でやったことを思い出して答えを導き出せたようでした。
この文章題はほんの序の口で、今後、
「一皿に3つずつりんごが乗っています。4皿ではりんごはいくつですか」という掛け算の問題や、
「24このリンゴを一人に4つずつ渡すと一人当たりなんこですか」という割り算の問題。
さらにこれに「平均」だったり「関数」だったり、、
、
学年が上がるにつれてますます複雑な日本語になり、日常生活では使うことのない表現なので使う機会も限られており、、、、
要は、その場面が頭の中で描ければ答えが出てくるのだと思うのですが、場面を頭のなかで描くにはその言葉・表現の意味を理解しなくてはならないのです。
これらの問題は時間をかけて丁寧に教えたいところですが、人数の多い学校の集団授業ではなかなかそこまで手がまわらないのが現実です。
だからこそ、日本語教室ではこれからもひとつひとつていねいに、そういった問題に時間をかけて取り組んでいかなくてはならないと思うのです。
そして、教える側は、どうしたら彼らが「理解しやすいのか」そこを追及していくことが求められていますので、私も彼らと一緒に、試行錯誤の日々です。