千刈り貯水池(4) | 蔵六の雑記帳

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過去にそしていま感じたまま、思うままを記していきたい思っています。
面白くない話かもしれませんが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

それでは前回からの続きをお話したいと思います。

千刈り貯水池(3)


堰堤に向かって左側に上部に登る道があるようなので早速登っていくことにしました。


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堰堤上部に上る道は階段になっており、渇水期にはその道から堰堤の石組みが間近に見ることができます。


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また、増水期には堰堤を流れ落ちる水の美しい模様を手に取るように見ることができます。


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さらに登ってゆくと堰堤最上部に到着します。


そこにはダム建設に尽力した人々の名前(当時の神戸市長や建設に携わった市の職員、技術者など)が掲げられ、その上には「人助天」の扁額が掲げられています。


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「人助天」は明治政府の内務大臣を務めていた後藤新平の書で、意味は「天が人を助けるのは過去のこと、今日では人が天の足らざることを補う」という意味らしいです。


やや驕り高ぶっているきらいはありますが、明治維新を成し遂げた自信と熱い心が伝わってきます。


この扁額が見下ろす先は堰堤の最上部となっています。


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この画像の左側に見える箱型のものが、下から見えていた17門のアーチ状のゲートから放流する水量を調整するスライドゲートを操作する機械が入っています。


このスライドゲートは現存するものでは日本最古と言われています。


完成から100年近く経ったいまでも現役で稼動している機械を見ていると愛おしささえ感じます。


まだまだがんばってこれからも活躍してほしいものです。


因みに神戸市には千刈ダムと同じ重力式で日本最古と言われる布引五本松ダムがあります。


こちらも近代化産業遺産に登録されています。


機会があれば布引ダムへも訪れてみたいと思います。


さらに目を移すと貯水池である千刈湖の湖面が見渡せます。



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水道用の貯水池なので、人が近づけないように湖の周りはフェンスで囲まれていますが、フェンス越しにも山に抱かれた美しい湖面と静かな佇まいが楽しめました。


ひとしきり風景を楽しんだ後、日も傾いてきたのでそろそろ帰る用意を始めました。


次回は行きでは気づかす帰り道で気がついたことをご紹介したいと思います。


今回も最後までお読みいただきありがとうございました。