さて、前回は時とともに変遷する製図用具の説明で終わってしまったが、今回は本題であるT定規を見かけた後ににつらつら思いついた私の思い出話をしたい。
前にも申し上げたとおり、図面製作ではT定規のお世話になったが、
それ以外にお世話になった道具として
1、三角定規
製図に使うものはこのように目盛りのない三角定規を使い、寸法は後に出てくる三角スケールを使って決める。
2、雲形定規
雲に似てなくも無いが、少し無理があるかな-----
この定規は図面上では正確な曲線を書かず、実際の形に似せた類似の曲線lを引く場合使われる。
使い方はこの定規にある実際のものと似た曲線部分を使って線を引き、実際の曲線を表すに必要なもの(この図面から実際にものを作るのに必要なもの)は図面上で数値(R=50などと)で示す。
学校でも会社でも図面はフリーハンドで書かないと叩き込まれた。
なぜ、フリーハンドがいけないのかは???
3、字消し板
この画像のように消したい部分の大きさ、形にあう穴の開いた箇所を使って、消したい部分だけ消せる道具である。
字消し板を使わず下の画像のような電動消しゴムを使う人も多い。
(先端の白い小さい円筒形の消しゴムが回転する)
4、三角スケール
図面に対象物を描く場合は実寸で書くことは稀で、必ず縮小(拡大)して書くのが普通である。
図面上にあらわす縮尺(拡大)した長さを知るために使うのが、この三角スケールである。
(私は縮尺の図面しか書いたことは無いので、縮尺の三角スケールしか使ったことはない)
例えば実寸10メートルを1/200の縮尺が書こうとするならば、1/200と書かれたメモリの0から5までの長さで示されることになる。(200×5=1000cm→10m)
5、テンプレート
製図では極力フリーハンドは使わないのが原則なので、文字もフリーハンドではなく下の画像にあるようなテンプレートを使用する。
そして、コンパスや定規では書きづらい○、□、△、楕円などもテンプレートを使用して書くことがほとんどである。
ということで、これら1から5でご紹介した道具とT定規を組み合わせて図面を書いたものである。
私の専攻は詳細な図面を必要とする学問ではなかったため、あまり図面を書くことは無かった。
だが、大学では図面は読める(図面を見てどんな形であるか、とか、どんな機能を持っているかを読み取れるよう)ようにしておけと繰り返し指導は受けた。
その具体的な指導は「読めるようになるためには自分で図面が引けるようにしておけ」が担当教授の持論であった。
実際に社会に出てから実感したのだが、他人(例えば自分と違う言語を母国語に持つ人で言葉や文章で細かな意思疎通するのが難しい人)に自分の考えを知ってもらうには百聞は一見にしかずで、やはり百の説明文より、一枚の図面の方が説得力がある。
そういうことがあって、やはり図面を読める、書けることは必要不可欠だなと、後々になってしみじみ感した。
そして、その指導は間違ってなかったなとつくづく思い知らされた。
後れ馳せながら、いまここであの担当教授に感謝を申し上げたい。
様々な道具を使い図面引き
修練したこと生涯の糧
だか図面を書くにあたって私には少々問題があった・・・・・・
こう書いているといま少し思い出したことがあるのだが、どうも今日中に書き終えそうに無いので続きは次回に譲りたいと思います。
申し訳ありませんが、いま少しお付き合いください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。