奥深い日本酒を選ぶ際に知っておきたい、

日本酒の基礎知識を、簡単に、まとめておきました!

大切な人への贈答品や自分へのご褒美など、

特別な1本を探す時に、お役立て下さい。

〇原料

 おもな原料は、「米」「水」「米麹」の三つで、

 「醸造用アルコール」などの副原料が、

 加わわるタイプの酒もあります。

 「米麹」は、蒸した米に麹菌を繁殖させたもので、

 白米のでんぷんを糖化させることによって、

 酵母がアルコール分を生み出すもとを作る働きをします。

 「米」は食用のものは異なる「酒造好適米」と呼ばれる、

 粒の中心にあるでんぷんから成る白い部分、

 「心白」の大きな種類のものが用いられ、

 代表的な品種として「山田錦」や、

 「五百万石」などが挙げられます。


〇製法

 酒造りは精米からスタートし、

 原料米の外側部分を削り落として雑味の素を取り除き、

 その後洗米して、水に浸けた原料米を蒸して、

 麹菌をふりかけることで米麹を造り出します。

 そこに、酒母や「もと」と呼ばれる培養した酵母、

 蒸し米、麹を混ぜることで発酵が始まります。

 澱引きを行った酒は火入れという過程を経て殺菌を行い、

 酒の種類に合わせた期間貯蔵されて、酒質を安定させ、

 出荷の直前に「割水」と呼ばれる加水調整作業を行って、

 瓶詰めされて日本酒が出来上がります。

酒税法上において日本酒には、

製法や原料の違いによって分類される、

「特定名称酒」というジャンルがあり、

普段よく耳にする「吟醸」「大吟醸」、

「純米」「本醸造」といった分類は、

「特定名称酒」の中のカテゴリとなっています。


〇吟醸酒

・原料:米、米麹、水、醸造アルコール

・精米歩合:60%以下


 リンゴやバナナら例えられる、

 フルーティで華やかな香りが特徴的なものが多くなり、

 精米歩合60%以下で醸造アルコールを用いないものは、

 「純米吟醸」と呼ばれます。


〇大吟醸酒

・原料:米、米麹、水、醸造アルコール

・精米歩合:50%以下


 吟醸酒同様、フルーティで華やかな香りが特徴です。

 精米歩合50%以下で醸造アルコールを用いないものは、

 「純米大吟醸」と呼ばれます。


〇純米酒

・原料:米、米麹、水

・精米歩合:精米歩合の指定なし


 醸造アルコールを添加しないため、

 旨みやコクのしっかりとした味わいに仕上がるのが一般的。

 米の磨き度合いによって「純米吟醸」、

 「純米大吟醸」と呼ばれます。


〇本醸造酒

・原料:米、米麹、水、醸造アルコール

・精米歩合:70%以下


 純米酒に似た風味を持ちますが、

 より淡麗な味わいに仕上がることが多くなります。

 精米歩合60%以下、又は、

 特別な製造方法の米を原料とした場合、

 その説明を表示した上で「特別本醸造」と名乗る場合も

〇温度

 日本酒の飲用温度は、

 冷酒やひやのほかにも燗という飲み方があるため、

 ワインやビールと比べると幅広くなっています。

 一般的には、軽快なタイプの本醸造酒や、

 生酒は5℃から10℃、香りの華やかな吟醸、

 大吟醸酒は10℃程度がよいとされています。

 また、コクのある純米酒は、

 ひやで飲む場合は15℃から18℃でと言われますが、

 燗にも適したタイプであり、

 その場合は「ぬる燗」といわれる40℃くらいから、

 「熱燗」といわれる50℃ほどの温度まで楽しみ方は様々。


〇料理

 吟醸系の香りの高いタイプは、まずは食前酒として楽しめ、

 刺身や魚介類、野菜との相性がよく、

 前菜として楽しむようなお料理との相性がよいでしょう。

 本醸造のような淡麗でスマートなタイプは、

 料理には、万能に合わせることができます。

 和食との相性だけでなく、中華や軽めの味わいの洋食などと、

 一緒に楽しんでみるのもよいでしょう。

 また、コクと旨みの強い純米酒は、

 しっかりとした味の煮付や照焼きなど、

 味の濃いものにも負けない風味を持っています。

 バターやクリームを使った洋食との相性も、

 試してみたいタイプです。


〇保存

 保存のポイントとなるのは温度と光で、

 保存温度が高いと「老ね香(ひねか)」という、

 独特のにおいが生まれてきます。

 また、直射日光を浴びるような場所に保存すると、

 色調や味、香りに変化が現れ、これは蛍光灯などでも、

 変化の速度に違いこそあれ同じ環境で、

 光に弱い日本酒の特徴が現れています。

 家庭での保存の場合は、

 箱に入れたり新聞紙を巻いたりした状態で、

 温度変化のない場所で保存するとよいでしょう。

 冷蔵庫の中に入れられれば、もちろん、それが一番!

 また、火入れと呼ばれる殺菌の工程を経ていない「生酒」や、

 火入れが一度しか行われない「生貯」「生詰め」は、

 冷蔵保存が必須です。

 要冷蔵の場合、ラベルにその旨が記載されていますので、

 それに合わせた保存をするようにしましょう。

〇初しぼり

 秋に収穫された米を次の冬に仕込む「寒造り」で造った酒。

 出来たて、しぼりたてで火入せずに瓶詰めされる新酒の生酒。


〇あらばしり

 しぼった時最初に出てくるお酒のこと。

 ワイルドで香りが華やかな、フレッシュ感のある味わい。


〇中汲み

 しぼりの中間地点のお酒で、「中取り」とも言い、

 一般的に、味と香りのバランスが、一番ベストの状態。


〇夏吟醸

 冬に絞られたお酒を火入れせずに低温熟成させ、

 初夏に出荷されるお酒。

 加水してアルコール度を低くし、

 飲みやすくしている。「夏酒」ともいう。


〇秋上がり

 冬季に製造した清酒が、貯蔵して、

 秋になると酒質が向上すること。

 また、その時期に市場に出されるお酒。


〇長期熟成酒

 蔵元が管理して熟成させた日本酒。

 シェリー酒、チョコレートのような深い香りと、

 琥珀、焦茶のような色合いが特徴。


※この他の用語

 生もと造り、山廃仕込み、生酒、生貯蔵酒、生詰め、

 原酒、斗瓶取り、貴醸酒などについて記載してますので、

 上の「日本酒用語」で確認を!

リピートのお客様の多い人気のグルメと、

相性のよい日本酒を、ご紹介する特別企画です。

実際に試食して、日本酒を選ぶのは、

ソムリエの伊藤寿彦氏で、日本酒にも造詣が深く、

毎年4月にロンドンで行われるワインのコンペティション、

「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」に、

2007年に設けられた日本酒部門の審査員を、

2013年に勤めたエキスパートです。

登場するグルメは、「インドカレー」「餃子」「ピザ」、

といったものから、定番の「明太子」まで四種類。

意外な日本酒とのマッチングを、是非、お試しください。

日本酒や焼酎、梅酒などの和酒に合う、

絶品のおつまみ(肴)を紹介するおつまみ特集も必見!

「さわぁ~のつぅ~る♪」のCMサウンドでお馴染みの、

創業1717年、灘の老舗「沢の鶴」が、

日本酒の原点「純米酒」に、こだわって皆さまにお届けする、

お店です。 ”純米酒蔵”では、純米酒の他、

古酒、古酒仕込梅酒などの、

プレミアム商品や、こだわりの奈良漬け、

お酒を美味しく飲むための酒器なども取り扱っています。

 

---------------------------