さて、またしても『白老』です。
本格的にハマってしまったなぁ……
今回は地元のお米ではなく広島を代表する酒造好適米の千本錦を使用。
おそらく、美味さを追求したらこの酒米に行き着いてしまったのだろうか……他にも特A山田錦とか使った銘柄もあるみたいだし。
とにかく飲んでみましょう。
開けた瞬間の「プシュッ」!
注いだ瞬間の「パチパチ」!
これはなんと活きの良さそうな酵母だ。『風の森』とか『澤屋まつもと』とタメ貼るくらいにグラスには炭酸がギッシリ。元気過ぎる酵母。これは高鳴ってきたぞ!!
上立ち香はイチゴ混じりのラムネ的な香りが鮮烈に。これは凄いぞ?
含む!
はい!最高です!
酸味の芸術ここに極まりたり!飲めば立ち上る泡の連射が心地よく、ガスだけではない鋭い酸味でイチゴ的なフレーバーを全身に流してくれます。
ガスと酸味が五臓六腑を駆け巡る!そして染み渡る!もうね、この感覚を覚えてしまうと日本酒とは何かというのが分からなくなってきます。
あまりに未来的で、あまりにポップ。時代の最先端がここにある。
やっぱり澤田酒造様の言う古式伝承というのは一種のポストモダン的な再構築のことじゃないかって僕は思うのです。現代の日本酒においてこの領域に達している蔵元は『仙禽』をはじめ数少ないような……
駄目だ!つい飲み過ぎてしまう!でも我慢せねばならぬこのもどかしさ……こんな代物は飲み過ぎて翌日アウトの未来しか見えない!
2日で無くなってしまい、その後仕事で忙しくなって今のこの様。
なんだかなぁ。本当に優れたものって炭酸ガスの気が抜けるみたいにすぐ無くなってしまうんだよなぁ。
天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ(僧正遍昭)
百人一首のこの和歌でもイメージされてしまうかのよう。実際この和歌にもイメージされるお酒でしたし。