今回のお酒は三重県四日市市の地酒『鈿女(うづめ)』(伊藤酒造)です。
こちらは金山駅ホームでの物産展で、伊藤酒造様のブースで直接購入したものですね。

モチーフになっているのは日本神話の神様の一柱である天鈿女(あめのうづめ)から。
見かけたとき、僕が開口一番に出た言葉が「天鈿女ですかね?猿田彦の妻の……」でした。鈴鹿には猿田彦を祀る椿大神社があり、猿田彦は五十鈴川のほとりに住んでいるからです。
そしたら伊藤酒造様の販売員さんがカタログをくださったのです。

「そうですね。天鈿女から来ています。だからラベルにはそのイラストが描かれているんです。ご明察の通り猿田彦というお酒もあります。ただイラストが描かれたのは最近で、理由はそのモチーフがわからない人が結構いるからなんです」
と仰っていました。
天鈿女といえば、天照大神岩戸隠れの際にほとんど全裸になって踊る(イメージとしてはストリップ)ことにより神々を笑わせ、その様子が気になった天照大神が戸から少し顔を出したことにより、岩戸から抜け出すきっかけを作った逸話が有名ですね。
そして先述の通り、四日市でこのお酒を醸されている理由は猿田彦との関係です。
邇邇芸命の天孫降臨の際、天の八衢(やちまた)に立ち、高天原から葦原中国までを照らす神様がよくわからなくて、その神様――猿田彦の名前を聞くために降りてきたのが天鈿女だったからです。理由は度胸があるからとか何とかであり、やっぱりストリップ披露してます。その後、名前を聞いたこともあり猿女君という名前を貰い猿田彦の妻になったそうです。道祖神もこの夫婦なんだとか。
いわゆる芸能の神様という位置付けですかね。人や神様を笑顔にさせることが目的であり、"おかめ"のモデルだとも云われています。
笑いと狂気とエロスを体現した個性的な神様です。そしてそれらは人間の感情そのもの。日本神話は万象を神様に例えているところが面白いのです。
しかし、もっとこういう知識を日本酒を愛飲する方には持って欲しいですよね。利くだけでなくモチーフを楽しむことも日本酒を知るには大切なことです。何より日本酒と神様とは切っても切れない関係ですから。
さて飲んだ感想をそろそろ書きます。
まず素材は地酒の王道ですね。三重県の酒造好適米である神の穂を用いており、それを鈴鹿山系の伏流水かつ日本百名水のひとつである智積養水で仕込んでいます。
セメダ●ンのような香りは控えめ。日本酒度がマイナス振り切っていることからも分かるように結構な甘口で、含み香としてアプリコットのような香りも覗かせます。酸味も飲み口も柔らかで、まるで杏仁豆腐のような印象。そして、銘の如くに女酒。
いや、杏仁豆腐をこの前食ったのが感覚として染み付いているのかもしれない……
そういえば、『鈿女』はカタログによると舞の種類によって味が変わるとあります。
大吟醸➡栄福の舞、吟醸➡太平の舞、純米吟醸➡天女の舞、山廃純米➡豊穣の舞
とあるみたいですが、敢えてその線で今回飲んだお酒を例えるとするなら"嬋媛の舞"ですかね。嬋媛(せんえん)というのは美しく艶やかなさまを表す言葉です。
まぁいずれにせよ酔って踊りましょうということですかね。ははは( ´∀`)
クリックよろしくお願いいたします

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モチーフになっているのは日本神話の神様の一柱である天鈿女(あめのうづめ)から。
見かけたとき、僕が開口一番に出た言葉が「天鈿女ですかね?猿田彦の妻の……」でした。鈴鹿には猿田彦を祀る椿大神社があり、猿田彦は五十鈴川のほとりに住んでいるからです。
そしたら伊藤酒造様の販売員さんがカタログをくださったのです。

「そうですね。天鈿女から来ています。だからラベルにはそのイラストが描かれているんです。ご明察の通り猿田彦というお酒もあります。ただイラストが描かれたのは最近で、理由はそのモチーフがわからない人が結構いるからなんです」
と仰っていました。
天鈿女といえば、天照大神岩戸隠れの際にほとんど全裸になって踊る(イメージとしてはストリップ)ことにより神々を笑わせ、その様子が気になった天照大神が戸から少し顔を出したことにより、岩戸から抜け出すきっかけを作った逸話が有名ですね。
そして先述の通り、四日市でこのお酒を醸されている理由は猿田彦との関係です。
邇邇芸命の天孫降臨の際、天の八衢(やちまた)に立ち、高天原から葦原中国までを照らす神様がよくわからなくて、その神様――猿田彦の名前を聞くために降りてきたのが天鈿女だったからです。理由は度胸があるからとか何とかであり、やっぱりストリップ披露してます。その後、名前を聞いたこともあり猿女君という名前を貰い猿田彦の妻になったそうです。道祖神もこの夫婦なんだとか。
いわゆる芸能の神様という位置付けですかね。人や神様を笑顔にさせることが目的であり、"おかめ"のモデルだとも云われています。
笑いと狂気とエロスを体現した個性的な神様です。そしてそれらは人間の感情そのもの。日本神話は万象を神様に例えているところが面白いのです。
しかし、もっとこういう知識を日本酒を愛飲する方には持って欲しいですよね。利くだけでなくモチーフを楽しむことも日本酒を知るには大切なことです。何より日本酒と神様とは切っても切れない関係ですから。
さて飲んだ感想をそろそろ書きます。
まず素材は地酒の王道ですね。三重県の酒造好適米である神の穂を用いており、それを鈴鹿山系の伏流水かつ日本百名水のひとつである智積養水で仕込んでいます。
セメダ●ンのような香りは控えめ。日本酒度がマイナス振り切っていることからも分かるように結構な甘口で、含み香としてアプリコットのような香りも覗かせます。酸味も飲み口も柔らかで、まるで杏仁豆腐のような印象。そして、銘の如くに女酒。
いや、杏仁豆腐をこの前食ったのが感覚として染み付いているのかもしれない……
そういえば、『鈿女』はカタログによると舞の種類によって味が変わるとあります。
大吟醸➡栄福の舞、吟醸➡太平の舞、純米吟醸➡天女の舞、山廃純米➡豊穣の舞
とあるみたいですが、敢えてその線で今回飲んだお酒を例えるとするなら"嬋媛の舞"ですかね。嬋媛(せんえん)というのは美しく艶やかなさまを表す言葉です。
まぁいずれにせよ酔って踊りましょうということですかね。ははは( ´∀`)
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