高等課程2年生の現代社会の授業で、生徒に「自分が思う豊かさとは ?」についてアンケートが行われ、その集計が教室に掲出されていた。現代社会の担当の先生(クラス担任)に許可をいただき撮影しブログに掲載した。

集計を読ませてもらう前は、一抹の不安があった。いまの高校生は、少し大げさかもしれないが、命の次に大切に思っている「スマホ」が "豊かさ" を形成する道具としてアンケートの答えを占めてしまうのでは、と。
しかし読んでみるとそうではなかった。「スマホ」という文字がいっさい書かれてなかった。「スマホ」は、本校の生徒が思う豊かさの温床になっていないことに安心した。

では、「あなたが思う豊かさとは?」の回答を見ると "家がある" "家族がいる" "友達がいる" "お金がある" " 時間がある" "モノがたくさんある" "やりたいコトができる" など、どの時代でもその想いには大差がないことを改めて思った。

「いま、自分が豊かさを感じていることはあるか?」という設問では、"無い" という生徒もいたが、ほとんどが些細なことでも豊かさを感じているようだ。"自宅に帰ったとき" "欲しいモノを買ってもらえる" "良い友だちに恵まれている" "普通に生活できている" などなど。

最後に、「これから人間にとってどんな豊かさが必要か?」という設問の回答を読んで、想像していた以上の答えが書かれていた。"人柄" "自力でできることを持つ" "経済的な豊かさ" "現代は人やモノに頼り過ぎているが、これからの時代もそうかも" "人に優しく親切にするこころ" "精神的な豊かさ" "衣食住の豊かさ" などが主な回答である。

現代の若者(中高校生含む)は、大人とのコミュニケーションが少し苦手と言われている。言葉で自分の思いを表現するのは恥ずかしいし照れくさい。しかし、このように形(文章)で表現すると素直に自分の思いを表現できる。そしてその表現能力の豊さには驚かされる。