誰が待ってるやらの池袋シリーズは本日お休みして、昨日のイベントを振り返る。

西大井「とりいち」の若旦那かずまささんのライフワーク食育イベント。
僕も食育こそ、これから取り組んでいく道と考える。
(僕のアクションはどうしても子供を含めた宴育となるのだろうけれど)

今回は『生きたタコをさばいて日本酒を飲もう!!』

場所は大井町きゅりあん。
料理教室に使う設備で、備品も環境も整っている。

子供と一緒の家族の中に、若者や気の良い日本酒好きも参加し、皆すぐに打ち解ける。

そうなのだ。
子供でなくとも生きたタコをさばいたことのある者など、その辺にはいないのである。

全て自分たちでやろうというかずまささんの意向で、皆、自分たちの椅子を用意することからスタートする。

これは自主性自立性に加え、この場所では大きな意味がある。
全て自分たちで元通りにして帰らなければいけない公共施設では、元は何処から出したのかを知っておかねばならない。

メインのタコが到着するまで、生きていないタコでの実演を見せて戴く。
なるほど、頭では理解出来るが、それが生きているとどうなることやら、想像の外である。

キハダマグロ解体ショーも演じてくださる。
こういった場面のかずまささんの子供たちを巻き込んだ舞台は、本当に絶品である。
判りやすくも子供扱いを感じさせないスタイルは、自然に大人も含め巻き込んでいくのだ。

そして、お待ちかねのタコが到着。
最大限活きの良いタコをということで、朝の獲れ立てを送って戴く。

その活きの良さといったらもう大変だ。
「吸盤がくっつく」くらいは過去に楽しんだことはあるが、そんなもんじゃない。
こちらの腕と一体化してくる勢いである。

それを引き剥がし引き剥がし、名残惜しいが僕がタコ人間になってしまう前に食材になって貰わねばならない。

指を突っ込んで頭を裏返し、内蔵を取る。
その間も吸盤たちは元気満点。

それから、ぬかでのぬめり取り。
何回か洗う内に感触が変わるのが面白い。
かずまさ先生のオッケーが出ると、湯がき作業。
ここにも手順があり、食べきるか保存するかでその時間も変わる。

茹で上がりのつまみ食いに成果を得て、宴席の準備。
今回も参加されたかずまささんの盟友大熊さんの「鈴木三河屋」からの銘酒セレクションも絶品。
食べ切れないお料理と共に堪能した。

今回は準備の時間からおつかれの一杯までずっとご一緒させて戴き、かずまささんの意気込みと苦労を目の当たりにする。

この場所をフルに活用するにはどうしたら良いか、生きているものと向き合う為の(到着時間を含めた)より良い環境作り等、参加者のことを考え抜いた姿勢は、終えた後の疲労に上塗りされた「やりきった感」から伝わってくる。
本当におつかれさまでした。
そして、ありがとうございました。

そうしたら、本日。
昼間はのんびり出来るなんて言っていたのに、午前中から「反省点を教えてください」のメール。
このひとには、やりきったなんてことはないのだろう。



タコ到着。



こんなもんじゃない。



もうすぐ食べられる。
(今回は生ではなく)



お酒も美味しく呑んだ。