<ヒューマン・アイドル>
監督:ナム・テクス
出演:イ・ホンギ、マ・ドンソク
と言う訳で。予定通り借りて参りました。ホンギさんの『フェニックス』。
分かりやすいお涙頂戴モノなので。身構えちゃって。そんなには泣かなかったんだけど。。。唯一やられたのが、マ・ドンソクさん。
いつも「食傷気味」とか言ってるけど、今回は本当に良かった。
余命わずかな元ヤクザ。泣かせてくれたぜ。
逆に言えば、ドンソクおじさんのエピソード以外は全く泣いてないんだけどね。
あー、でも。
最後が良かったなぁ。
確かに悲しいのだけれど、死をいうものをしっかりと受け止めている、という事を、短時間で静かに伝えているので。
ステキな手法だと思います。
ホスピスの物語なので。死は当然のものとして受け入れるしかないのですが。
それが逆に、通常の病気を扱った作品とは全く違い、わりとポップなヒューマンドラマとして成り立っているような気がしますわ。
ま。
ホンギさんが主演なので。ポップに成らざるを得ない、ってのもあるが。。。いや、色んな意味で(笑)。
友達がホスピスで働いていて。色んなお話を聞いた事があるのだけれど。泣きながら聞いた事は一度もないのよ。
勿論、ホスピスにもよるだろうし。友達の考え方=伝え方もあるでしょう。
けど。
治療を目的とした病院とは違い、「死に方」を自ら選んで入所している方々と、そのお手伝いをする方々との日常なので。
通常の病院の話を聞いた時のように、「ダメだったから悲しい」とか「治って良かった」とか。そういうものではなく。
面白エピソードも、悲しいエピソードも、ムカつくエピソードも。全てが私達の日常にリンクして。
笑いや反省や怒りや。。。そういう通常の感情で。お酒を片手によく、彼女のお話を聞いているんですよね。
そう言う意味では、この作品に描かれている風景は、彼女のお話と同様。すんなりと、心地良い感じで捉える事が出来ました。