心を繋ぐ翻訳 | 心を繋ぐ通訳★Miho 「英語も人生も満喫中」

心を繋ぐ通訳★Miho 「英語も人生も満喫中」

東北地方在住の日英の通訳者・翻訳者です。英語を勉強して、仕事にして世界が広がりました。人生が楽しくなりました。エレガントなチャレンジ精神をモットーに妻、母としても奮闘中。そんな私が仕事、英語の勉強方法、面白いこと、楽しいことをつづります。

心を繋ぐ通訳★Mihoです。


数日前に量の多い翻訳を終えたばかりですが、

今日はきわめて量が少ない翻訳をしました。

漢字と日本語合わせて10文字のキャッチコピーを

英語にします。 



大量の翻訳は大変な作業ですが、文が短いから

翻訳が楽か?と言えば、決してそんなことはありません。

分野や目的によっては、短くても時間がかかることがあります。



キャッチコピーなど、読み手の感性に訴えかける内容は、

難しい翻訳のひとつです。言葉の背後にあるその方の

思いを異なる言語で適切に表す必要があるからです。

機械的に日本語を英語に、英語を日本語に置き換えるだけでは

ないのです。



今回のキャッチコピーは、アーティストの方が、今後ご自分の名刺や

作品紹介のパンフの中で使うものです。お客さまの日本語の

キャッチコピーを元に、私が15の英語のキャッチコピー案を考えました。

次に、英語ネイティブのチェッカーさんと相談して、それを4案まで絞り込みました。



昨日はお客さまの意向をお聞きしながら、そこから最終的な英語コピーを

選ぶという段階でした。お客様の考えを私が通訳して、カナダ人チエッカーに

伝え、チエッカーの言ったことを、お客様に説明します。最も伝えたい

メッセージは何か、主にどんな人を対象にしたコピーなのかをお客さまに

お聞きします。



何より確認したかったのは、「彩る」という言葉に込められたお客さまの思いです。

「彩る」の英語として、私たちが考えたのは以下の4つでした。


define

redefine

transform

revolutionize


お客さまのイメージ、思いをお聞きし、単語を選び、こちらからもいくつか提案して、

話し合って、最終コピーが完成。家で黙々と翻訳することも多いのですが、

今回は、お客さまと一緒にひとつのものを作り上げたという喜びがありました。




一口に翻訳と言っても種類は様々です。文芸翻訳、実務翻訳、映像翻訳....

などいろいろ。



このような種類による違いはもちろんのこと、依頼のパターンも様々です。

私は社内翻訳の経験もありますが、様々な依頼に対応してきました。



「専門用語は英語のままでいいから、ルー大柴みたいな日本語でいいから

出来るだけ早く日本語に翻訳して。2時間後の会議で使うから」


「英語圏の人が書いたレポートじゃないから、スペルミスや文法の間違いが

多いと思うけど、想像力を働かせて翻訳して」


「このまま国連の担当機関に提出する文書だから、新聞に載るから」などなど。



もちろん本当に無理なことは、無理と言いますが、可能な限り、お客さまの多様な

依頼に対応できる翻訳者でありたいと思っています。そして、何より、お客さまの

メッセージを的確にとらえ、伝えられる翻訳者でありたい。



心を繋ぐ通訳は、心を繋ぐ翻訳者でもあります。そして、そうであるために

これからも努力し続けるつもりです