私は以前、占いを信じていました。
目に見えない大きな力の中で生かされている。
そういう気がしていたのですね。
その大きな力を、私は神だと思いました。
神様は天から、いつも私のことを見ている。
だから、何らかの意図があるし、何らかのサインがあるはずだと考えたのです。
その意図やサインを知る方法として、占いというものを信じました。
特に星占いは好きでしたね。
なぜなら、私の生まれが乙女座だからです。
男なのに乙女座。
子どもの頃から姉やその女友達とママゴトなどで遊び、あやとりや編み物を趣味としたという女性っぽい私の性格は、乙女座からきていると思い込んだのですね。
細木数子さんの六星占術もはまりました。
木星人マイナス。
石橋を叩いても渡らないという慎重な性格。
それを知る前から私は、「石橋を叩いても渡らない」というのを、私の性格を示す言葉として使っていたのです。
あまりにぴったりだったので、すぐに信じました。
それ以前には、バイオリズムにもこりました。
人間には体内時計というのもあるし、なんらかの波があって、それが運勢ではなく調子を支配しているから、そのような出来事が起こるという考えにはまったのです。
本当に信じやすかったのです。
でも最近は、あまり占いの類は信じません。
「重要視しない」というニュアンスですけどね。
なぜなら、人生で起こる出来事はすべて必然だということを、受け入れることにしたからです。
すべてが必然だったら、何も怖れるものがないではありませんか。
そうして心が平安になると、占いを信じる必要性がなくなったのです。
ただ、自分自身を知るという意味で、占いの活用はあるのかもと思っています。
たとえば自分がどういう性格だとか、どういう方面に向いているなどというもの。
いつは運気が良いとか、方角はどっちなどと言うものは、あまり信じていません。
それなら、「思い立ったが吉日」というように、そのときの気分を優先させています。